2015/03/11

「5年目に向けて」2015年3月11日 子ども全国ネット 


 あの日から4年がたちました。むごすぎる多くの苦しみを前に、生きている私たちは必死で今に立ち向かわなければ……そう思ったあの日。多くの失われた命とご家族にむけてあらためて哀悼の意を表します。

20117月の立ち上げ以来、私たちは止まることなく、放射能被害から子どもたちを守りたいと抗い続けてきたつもりですが、どれほどのことができたかと情けない思いにもなります。「原発事故子ども・被災者支援法」の理念は実現されることなく、今後いっそう健康影響などの懸念が広がるのではと思いますし、避難者の窮状は悪化する一方です。この4年で半分近くに下がった放射線量は、ここから10年以上の間はほとんど変化がないと予想されます。

けれど、そんな中だからこそ、私たちは声をあげつづけなければなりません。子ども全国ネットは、そのための情報を掘り起こし、とりわけ、粘り強く活動し続ける団体や、小さな子どもたちの最前線にいるお母さん、お父さんに向けて、これからも発信し続けます。メディアにつなげます。4年経った今だから気になり始めた人や、子どもが生まれて初めて現状を知った人に向けて、わかりやすく「きほんのき」といえる情報の窓口をつくります。

そして、小さな声がないものにされないように、同じ思いで声をあげ行動する人々がつながる場が必要です。子ども全国ネットは、小さいけれども信頼しつながれる場づくりを、ネット上で、またリアルな場で呼びかけ続けます。専門家の協力で学びの場も設けます。

福島県の子どもの甲状腺がん以外の健康被害(※)や予防原則には目をつぶり、公衆追加被ばく限度の「1ミリシーベルトの約束」も過去の遺物のようにして、20ミリシーベルト基準を持ち出す政府に対して、4年前のあの日、子どもたちを前に必死だった自分を思い起こし、私たちは「決してあきらめない、休んでもやめない、希望を捨てない」で歩む5年目をきょう呼びかけます。

 福島県民健康調査として国の補助で県が主体となり、子どもたちの甲状腺エコー検査は進められていますが、その結果見つかった甲状腺がんさえも、いまだ放射線の影響ではないとしています。


2015311
 NPO法人 子ども全国ネット



2011年7月のキックオフミーティング会場風景






ある日のミーティング風景






1 件のコメント:

  1. 現状の認識も、やるべきことの認識も、同じ思いです。私も粘り強く続けます。子どもたちを守るため。

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