2016/03/11

山形/住宅の提供続けて 震災避難者と知事意見交換


毎日新聞2016年3月11日 地方版
http://mainichi.jp/articles/20160311/ddl/k06/040/151000c

東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による県内への避難者7人と吉村美栄子知事の非公開の意見交換会が10日、山形市落合町の市総合スポーツセン ターであった。県によると、福島県が自主避難者向けの民間借り上げ住宅(みなし仮設)の無償提供を来年3月で打ち切る方針を示したことに関して、「延長す るよう福島県や国に働きかけてほしい」「孤立感を募らせる避難者も多く、心のケアを続けてほしい」などの声が挙がったという。

このほか、山形に定住する場合の雇用確保や、子供がいても働ける環境の整備を求める声が上がったという。吉村知事は交換会後、「改めて一人一人の気持ちを大切にしながら支援していかなければならない」と話した。

福島市から山形市に息子(12)と2人で避難している女性(42)は、夫が福島市から南相馬市に転勤したことに伴って福島市の自宅を売却したことを明か し、「原発事故さえなければ売る必要はなかった。福島には戻らないと決めた」と話した。その上で、「借り上げ住宅の無償提供終了で、戻りたくなくても戻ら ざるを得ない人がいる。大半の避難者が母子避難なので、内職などをあっせんしてくれると助かる」と語った。県によると、今月3日時点の県内の避難者数は 3442人。【野間口陽】

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