2016/05/08

長野/信濃町の森で自然体験 福島の児童歓声

2016年5月8日 信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160508/KT160507SJI090011000.php

2011年の東日本大震災で被災した福島県いわき市内の小学生40人が7日、英国出身で上水内郡信濃町の作家C・W・ニコルさんが整備した同町の「アファンの森」を訪れ、動植物の観察など自然体験をした。福島第1原発事故による放射能汚染への懸念から地元の野山で自由に遊べない児童たちは、ブナなどの広葉樹林を駆け、歓声を上げた。

ニコルさんが理事を務める千葉市の公益財団法人「イオンワンパーセントクラブ」が福島県内の児童の心のケアを目的に企画。2泊3日の日程で、アファンの森や長野市内の森で過ごす。今回を初回に、今後3年間で千人の児童を招く予定だ。

この日参加した小学3〜6年生は、10人ずつに分かれて地元の住民と一緒に野鳥や樹木を観察した。5年生の尾内寿人君(10)は、避難区域の同県大熊町からいわき市内に家族で避難中。「震災直後はずっと泣いていたけれど、少しずつ強くなった。今日は山登りなどができて楽しかった」

4年生の鈴木悠斗君(10)は、放射能を心配する大人から落ち葉の多い森林などで遊ぶことを止められ、「おじいちゃんが採ってくれる大好きなタケノコも、今は食べてはいけないと言われている」と話す。カエルや野鳥をデジタルカメラで撮影し、「観察ノートを作って記録したい」と喜んでいた。

児童たちは8日も長野市内の森林で自然体験をする。

木のつるをブランコにして遊ぶいわき市内の小学生

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