2012/01/22

福島の食事、1日4ベクレル 被曝、国基準の40分の1→と見出しにあるけれど。

図:家族1人あたり1日の食事に含まれていた放射性セシウムの量

家族1人あたり1日の食事に含まれていた放射性セシウムの量


 家庭で1日の食事に含まれる放射性セシウムの量について、福島、関東、西日本の53家族を対象に、朝日新聞社と京都大学・環境衛生研究室が共同で調査し た。福島県では3食で4.01ベクレル、関東地方で0.35ベクレル、西日本でほとんど検出されないなど、東京電力福島第一原発からの距離で差があった。 福島の水準の食事を1年間食べた場合、人体の内部被曝(ひばく)線量は、4月から適用される国の新基準で超えないよう定められた年間被曝線量の40分の1 にとどまっていた。

 調査は昨年12月4日、全国53家族から家族1人が1日に食べた食事や飲んだものをすべて提供してもらい行った。協力家族の居住地は、福島県が26、関 東地方(群馬・栃木・茨城・千葉・埼玉・東京・神奈川)が16、中部(長野・愛知・岐阜・三重)、関西(大阪・京都)、九州(福岡)など西日本が11。普 段通りの食材で料理してもらった。福島では、地元産の野菜などを使う人が多かった。

 1日の食事から取り込むセシウムの量は、福島県内に住む26家族で中央値は4.01ベクレルだった。この検査法で確認できる値(検出限界)以下の正確な値がわからないため、平均値ではなく、検出値を順に並べて真ん中に当たる中央値で分析した。

 この食事を毎日1年間、食べた場合の被曝線量は0.023ミリシーベルトで、国が4月から適用する食品の新基準で、超えないよう定めた1ミリシーベルト を大きく下回っていた。福島でもっとも多かったのは、1日あたり17.30ベクレル。この水準でも年間の推定被曝線量は0.1ミリシーベルトで、新基準の 10分の1になる。原発事故前から食品には、放射性のカリウム40が含まれており、その自然放射線による年間被曝線量は0.2ミリシーベルト(日本人平 均)ある。セシウムによる被曝線量はこれを下回った。

 調査した京都大医学研究科の小泉昭夫教授は「福島のセシウム量でも十分低く、健康影響を心配するほどのレベルではなかった」と話している。


…以上が、1月19日の朝日新聞朝刊に掲載された記事の概要でネット上にあったものです。

よく見ていくと、福島では26家族のうち、一番高かった家族では1日あたり17.3Bq摂取。
関東でも、10Bqを越える家族が1家族あったわけです。
平均値よりも、そのほうが重要ではないかと思います。
食材等に配慮していない家族では、被曝を貯める可能性が大だということです。

2 件のコメント:

  1. 京都生協の働く仲間の会2012/02/12 21:40

    川根眞也さん、私設原子力情報室さんのHPなどをご覧ください。私たちも問い合わせました。それに対しての親切な回答などが寄せられています。
    京都生協の働く仲間の会

    また、この点は、福島生協が、佐藤理事を先頭にして、厚生労働省の新たな規制値は厳しすぎる、農家がつぶれるから反対だという意見の根拠の問題ともなっています。この点、日生協も福島生協と同じ道をたどろうとしています。
    京都生協では、すでに、安斎郁郎氏の講演会などしています。安斎氏は去年の稲わら汚染牛肉問題で、「今回最も数値が高い牛肉(3200ベクレル)で換算すると0・01ミリシーベルトだ。」とし、これについて、「安斎教授は「毎日食べている食事にはカリウム40という天然の放射性物質が含まれており、人はカリウム40で年間0・2ミリシーベルト被曝している。0・01ミリシーベルトはこの20分の1。何回か食べても、放射線が目に見えて健康に影響するレベルではない」と話すのです。野田総理もびっくりだ。食品の500ベクレルの100ベクレルへの規制値変更など全く反対というかのような態度だ。500ベクレルでも大したことはないのです。そして、京都生協では、神戸生協のようには放射能値は公表しないとしています。
    今、生協が食品汚染内部被ばくの焦点です。
    みなさん、生協の組合員が多いと思います。
    その点でも声を上げましょう。

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  2. 京都生協の働く仲間の会さま

    コメントありがとうございます。
    子ども全国ネットのミーティングで三者テーブルなどを開く際に
    生協さんにもいくつか声をかけてみたのですが、
    積極的なお返事はいただけませんでした。
    一部生協では、測定はするようになり、公表もしていますが、
    基準を設けているところはわずかですし、
    食品の放射能による被曝を少しでも減らしたいと思う親にとって
    安心して利用できるようにはなっていません。

    身近な流通期間である生協に、会員として声をあげていく取り組みも
    とても大切ですね。

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