2014/06/16

「関東子ども健康調査支援基金」による甲状腺検査 那須塩原で子どもに甲状腺検査 根強い不安浮き彫り

子ども全国ネットの登録団体でもあり、支援法市民会議等でもつながっている「関東ネット」(放射能からこどもを守ろう関東ネット)さん、常総生協などがつながり立ち上げた「関東子ども健康調査支援基金」。すでに1400人もの甲状腺検査を行ってきたという、すごい取組みです。

国は一切福島県以外の必要はないという姿勢を崩さず、現在検討中の専門家会議でも、いっこうに道を見いだせません。待っているわけにいかない中、昨年秋に立ち上げ以来、精力的に取り組んでいらっしゃいます。

今後の健診予定など詳細はこちらをご覧ください。

関東子ども健康調査支援基金 http://www.kantokodomo.info/


健診の様子など、東京新聞に掲載されています。

2014年6月15日 東京新聞よりhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20140615/CK2014061502000143.html

子どもの甲状腺を調べる野宗医師(左)=那須塩原市で
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 東京電力福島第一原発事故による放射能汚染を受け、那須塩原市の東那須野公民館で14日、乳幼児らを対象にした甲状腺エコー検査が行われた。検査は市内の幼稚園のみで告知されたが、わずか1週間で110人の定員が埋まり、追加で約50人を受け入れる事態に。放射能に対する、県北の子育て世帯の根強い不安が浮かび上がった。 (大野暢子)
 主催したのは、常総生協(茨城県守谷市)や首都圏の母親たちでつくる「関東子ども健康調査支援基金」。昨年十月からボランティア医師の協力を得ながら、茨城、千葉両県で、約千四百人の甲状腺を検査してきた。栃木県での検診は初めて。
 基金の谷田部(やたべ)裕子共同代表は「定員超過で受診できなかった人もいる」と説明。検査は一人千円のカンパ制で、医師の話を直接聞くことができるほか、エコー画像が持ち帰れる。そういった点が評判となり、ほとんどの会場が満員という。
 検診では、医師が器具を喉元にあて、放射性物質の影響を受けやすいとされる甲状腺に異常がないかを観察。保護者は、わが子の甲状腺の画像をモニターで見ながら、医師の説明に耳を傾けた。初めての体験に不安そうな表情を見せた子どもも、「痛くないよ」と声をかけられると、落ち着いた様子で検査を受けていた。
 長女(6つ)と次女(3つ)を受診させた那須塩原市の主婦(42)は「近所で受けられてうれしい」と喜ぶ一方、「被ばくが心配で外遊びをさせられず、神経をすり減らしてきた。行政がもっと検査を受けやすくしてくれたら、ありがたいのだけど…」とため息をついた。
 県内では、県北部の自治体などが検査費の助成や集団検診を独自に続けている。しかし、甲状腺検査費を助成しているのは那須町など一部のみ。無料で検診を受けられる他県の病院を紹介する自治体もあるが、「幼児と長距離を移動するのは難しい」と、住民から使い勝手の悪さも指摘されていた。
 今回の検査を担当した、島根大医学部の野宗(のそう)義博外科教授は「不安を感じている人に対し、過去の医学データだけを見せて『心配ない』とは言えない。継続的な検査で不安を取り除いていくべきだ」と話した。基金は来月、水戸市、千葉県柏市、埼玉県三郷市でも集団検診を予定している。



YOMIURI ONLINE  より
http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/news/20140615-OYTNT50338.html

子供140人に甲状腺検査
2014年06月16日
 福島第一原発事故の影響で子供の甲状腺に異常が出ていないかどうかを調べる検査が14、15の両日、那須塩原市で行われた。事故当時に5歳以上18歳以下だった子供が対象で、福島県内からの避難者を含む約140人が受診した。結節(しこり)などが見つかって精密検査や2次検査を求められた子供はいなかった。

 検査は、市民団体「関東子ども健康調査支援基金」(茨城県守谷市)が「那須塩原 放射能から子どもを守る会」の協力で実施。島根大医学部の野宗義博教授(63)がのどに超音波機器をあてて調べた。

 事故当時、福島県双葉町に住み、現在は那須塩原市内に避難している男児(7)は、のどにごく小さなのう胞が2個見つかったが、「健康被害はない」と判定された。母親(36)は「3年前の秋に一度診てもらっていたが安心した」とほっとした表情。大田原市内に住む男児(8)と女児(5)の2人はともに十数個の小さなのう胞が見つかったが、「今のところ異常ない」と診断され、母親(43)は経過を観察することにした。

 野宗教授は「ごく小さなのう胞がある子供が何人かいたが、子供特有のものと思われる。ただ、チェルノブイリ原発事故では、5年、10年たってから異常が見つかっており、今後も定期的な受診を勧める」と話した。

 検査は事前予約で、1人1000円のカンパにより行われた。子どもを守る会の手塚真子代表(44)は、「子供の健康検査は、本来は国や自治体が責任をもって行うべきだ。会としては今後も毎年1回、定期的に検査日を設けていきたい」と話している。

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