2013/08/22

地域放射線量マップをつくろう! 〜はかる、知る。「放射線見える化プロジェクト」白井市〜

 事故直後、私たちは身近な地域の線量さえわからずにおびえました。その後、自分たちで測定したり、行政が測定しはじめ、少しずつ様子がわかってきました。早川マップや航空モニタリングのマップが出され、ようやく全体像がみえたのでしたが、すでに事故から2年半近く経過した今、身近な地域の線量はどうなっているでしょう。多くを占めるセシウムは、粘土質の土壌に吸着され、土とともに動き、木々の葉とともに動き、今、どうなっているのでしょう。

 多くの人が「気にしていたら生活できない」「もう大した影響はない」「誰も気にしていないから」などの理由で、まわりの放射線量を意識しようとしない中、見えない放射性物質を「見える化」し、現状を把握した上で、子どもたちを守るために対応していこう、そのために、身近な地域の放射線量マップづくりを呼びかけたいと思います。

 そこで威力を発揮するのが、今回、私たちがお借りした「ホットスポットファインダー」という測定器です。この機器は、ふだん私たちが目にする10数万円台のシンチレーションカウンター(線量計)と比べて、測定を担う部分が何倍も大きく、その分、多くの放射線をカウントできることで、正確な値を短い時間で示すことができるのです。毎秒ごとに測定し、こちらの指定した時間ごとに、測定値をマップ上に表示してくれます。もちろん5秒ごと、30秒ごとと指定すれば、その間の平均値をとって表示するので、それだけ正確な数値に近づきます。

 これまで私たちが測定マップを作るには、1カ所ずつ立ち止まっては、線量計を置いて測定し、そのデータをあとからマップにするという作業が必要でした。このホットスポットファインダーがあれば、その膨大な作業を瞬時に行うことができます。

 そうして身近な地域のマップをつくって公開することで、その情報さえ入手すれば、より安心できる線量の低い地区を、散歩コースに選んだり、遊ぶ場所に選んだりできます。また、マイクロホットスポットを発見した場合は、そこを重点的に測定して原因をつきとめ、対応できるものは対応し、できない場合は近寄らないよう情報を流すなどできます。そして、子どもたちのよけいな被ばくを減らすために役立つはずです。

 また、あらためて身近な地域の線量マップが公表されることで、放射能汚染は決して終わってはいないこと、子どもたちのために対応し続けることが必要だということを伝えることにもなります。



 測定会をささえるために、こどもみらい測定所の下記のカンパを呼びかけます。 はかる、知る。「放射線見える化プロジェクト」
http://memoli4future.com/kodomira/HSF/entry-10439.html

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