2015/05/15

台湾、15日 日本食品の規制強化開始 日本政府は提訴も検討


台湾 きょうから日本産食品の輸入規制強化
5月15日  NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150515/k10010080171000.html

台湾の当局は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた日本からの輸入食品に関する規制を15日から強化します。撤回を求める日本と意見が対立したまま新たな規制が行われることになり、台湾では日本産食品の取り扱い量が減少しかねないと懸念する声が出ています。

台湾ではことし3月、福島第一原発の事故のあと、輸入を停止している福島など日本の5つの県からの食品が流通していたことが分かり、消費者団体の要望が高まったことなどから台湾の当局が15日から規制を強化します。

具体的には、福島など5つの県の食品の輸入停止に加え、15日からは日本からのすべての輸入食品に都道府県ごとの産地証明の添付を義務づけるとともに、特定の地域の一部の食品について放射性物質の検査を義務づけるとしています。

これに対して、日本側は「科学的な根拠がない」として撤回を求めており、意見が対立しています。

規制強化を前に14日に記者会見した台湾の衛生当局は、これまでの検疫証明書などに記載された情報も産地証明とすることができると説明するなど、柔軟に対応する姿勢を示しましたが、具体的な運用について日本との合意はないままです。

このため、日本食の人気が高い台湾では、スーパーや日系企業の間から、規制の強化によって、今後通関の検査がさらに厳しくなれば、日本産食品の取り扱い量が減少しかねないと懸念する声が出ています。

企業関係者などから懸念の声

台北市内で日本産食品を販売しているスーパーの西川正史さんは「通関の検査が厳しくなっているため、入荷までの時間がこれまでより長くなっている。検査が終わった時点で賞味期限が切れているという商品も一部に出てきている」と、すでに影響がでているとしたうえで「今後日本からの輸入食品が減少しかねない」と懸念しています。

また、およそ460社の日系企業が参加する「台北市日本工商会」の竹内功理事長は「台湾は日本食の人気が高く、一方的な規制は日本と台湾の双方の業者や消費者にも不利益となりかねない」として、影響が広がらないよう台湾当局に対応を訴えています。


日本食品の輸入規制強化、きょうから実施 産地証明など義務付け
2015/05/15 フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201505150004.aspx

台湾は15日、日本産食品に対する新たな輸入規制を開始した。福島第1原発事故後から実施されている福島など5県で生産された食品の輸入禁止に加え、日本産のすべての食品に都道府県ごとの産地証明の添付、特定地域の一部食品に放射性物質の検査が義務付けられる。

衛生福利部の蒋丙煌部長(衛生相)は同日、新規制について、日本の食品が輸入できなくなるわけではないと強調。また、日本との協議は今後も続けるとしている。


産地証明として認められるのは、都道府県名が記載されている日本政府と地方自治体による検疫証明書、自由販売証明書、衛生証明書など。商工会議所など政府機関から認可を受けた組織の書類でも可能。


放射性物質の検査は、東京都、静岡県など特定地域の水産品、茶葉、乳幼児向け食品など3分類800品目以上の「高リスク商品」が対象。日本政府や国際認証機関が認証した検査機関の証明書の添付が必須となる。


新規制の実施は、台湾への輸入が禁止されている福島県などの食品が、産地を偽装された上で流通していた問題が3月に発覚したことがきっかけ。日本は台湾側の措置に対し、「科学的根拠に欠ける」として撤回を求めている。



台湾、日本食品の規制強化開始 日本政府は提訴も検討
2015年5月15日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH5G7RDTH5GUHBI039.html

台湾は15日、日本産食品の輸入に都道府県別の産地証明を義務づけるなどの規制強化を始めた。日本政府は撤回を求めている。ただ、台湾はこれまでも必要だった輸出関連書類の記載を「証明」として扱うことを決めたため、影響は限定的になりそうだ。

規制強化は福島第一原子力発電所の事故に関連したもので、東京産の水産物など一部地域の特定品目については放射性物質の検査証明を添付するよう義務づけた。15日以降に日本から出荷されるものが対象で、台湾に空輸される生鮮食品などにまず適用される。


台湾は原発事故後、福島など5県で生産・製造された食品の輸入を全面的に禁止してきた。だが、3月にこの5県の産品が、産地が明示されずに台湾に入っていたことが発覚し、規制強化を決めた。


これに対し、日本側は「表示問題と規制強化は別。科学的根拠がない」と猛反発。台湾は日本政府や地方自治体の公的な産地証明を求めたが、日本側は証明書の様式などの話し合いに応じていなかった。


このため、台湾は14日、一次産品については日本からの輸出にもともと必要な検疫証明にある都道府県記載を「証明」として受け入れると発表。加工食品については、商工会議所の証明書に都道府県を注記すれば良いとした。日系食品メーカーによるとすでにこうした対応は始まっており、規制強化後も大きな混乱はなさそうだという。


放射性物質の検査については既定方針通りに行われる。保存の難しい生鮮水産物などは対象地域からの輸出は難しくなりそうだ。


■農水相「WTO提訴も含め検討」


台湾が日本産食品の輸入規制強化に踏み切ったことについて、林芳正農林水産相は15日、閣議後会見で「科学的根拠に基づいて輸入規制の撤廃緩和を強く求めていく」と述べ、引き続き撤回を求めていく方針を強調した。その上で、進展がみられない場合には「WTOの提訴も含めて検討していきたい」と語った。


林氏は台湾の規制強化を「科学的根拠に基づかない一方的な措置」と批判。「具体的な事実関係の説明がない中で行われたということで極めて遺憾」と不満をあらわにした。


一部の産地と品目が放射性物質の検査対象とされたことについては、「証明書を作成、発行するには時間と経費がかかる」と懸念を表明。「どういう影響があるのか注視していきたい」と述べた。


農林水産省によると、台湾は香港、米国に次ぐ日本産の農林水産物・食品の輸出先で、2014年の輸出額は約837億円。



農相 台湾に輸入食品の規制撤廃求める
5月15日 10時49分 NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150515/k10010080451000.html

台湾の当局が15日から、日本からの輸入食品の規制を強化したことについて、林農林水産大臣は15日の閣議のあとの会見で、科学的根拠に基づかない一方的な措置だとして、規制の撤廃を強く求めていく考えを改めて示しました。

台湾ではことし3月、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと輸入を停止している福島など5つの県からの食品が流通していたことが分かり、台湾の当局が15日から、日本からのすべての輸入食品に産地証明の添付を義務づけるとともに、特定の地域の一部の食品については放射性物質の検査を義務づけるとしています。

これについて、林農林水産大臣は15日の会見で「科学的根拠に基づかない一方的な措置であり、極めて遺憾だ。台湾側に輸入規制の撤廃を強く求めていく」と述べました。そのうえで、林大臣は「進展がない場合、WTOへの提訴も含めてしかるべき対応をしていきたい」と述べ、台湾側との対立が長期化した場合は、国際的な貿易のルールを扱うWTO=世界貿易機関への提訴も含め、対応を検討する考えを示しました。


日本食品の輸入規制強化=15日から-台湾
2015/05/14 時事通信
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2015051400702

台湾は東京電力福島第1原発事故に関連し、15日から日本食品に対する輸入規制を強化する。全食品に都道府県ごとの産地証明書の添付を求めるほか、一部食品には放射性物質の検査証明を義務付ける。日本政府は「科学的根拠に基づかない一方的な措置であり、極めて遺憾だ」(菅義偉官房長官)と反発しており、貿易面のみならず、日台関係全般への影響が懸念される。
 
台湾は2011年3月の原発事故直後から、福島など5県からの食品輸入を禁止している。日本は禁止解除を求めて台湾側と交渉してきたものの、15年3月に5県の食品が生産地を偽装して流通していたことが発覚し、逆に規制が強化される結果となった。
 
新たな規制では「日本政府もしくは日本政府が権限を与えた組織」が発行した産地証明書を要求。日本企業約460社が参加する台北市日本工商会の幹部は「台湾当局が求める証明書の入手は不可能。15日以降、日本から食品を輸出できない状況になる」と焦りの色を見せる。
 
一方、放射性物質の検査証明が必要となる食品は(1)宮城、岩手、東京、愛媛の水産物(2)東京、静岡、愛知、大阪の茶類(3)宮城、埼玉、東京の乳製品、乳幼児向け食品など-の3分野。築地市場から発送される魚介類も対象となり、和食店などからは「コストが上昇し、お客さんが減る恐れがある。経営への影響は甚大だ」と悲鳴が上がる。



宮城県知事 台湾訪問し輸入規制の撤回要請
5月14日 17時30分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150514/k10010079641000.html

台湾の当局が、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、宮城県など特定の地域から輸入される水産品などについて、新たに放射性物質の検査を義務づけるなどの規制を、15日から実施すると表明していることについて、台湾を訪れた宮城県の村井知事は、台湾側に撤回するよう要請しました。

東日本大震災のあと、初めて台湾を訪れた宮城県の村井知事は、14日、台北で与党・国民党の実力者で、議会の議長にあたる王金平立法院長などと会談しました。
台湾当局は、福島第一原発の事故のあと、福島県や千葉県など日本の5つの県からの食品輸入を停止していることに加え、15日からは、宮城県を含む特定の地域から輸入される水産品など一部の食品について、新たに放射性物質の検査を義務づけるなど規制を強化すると表明しています。

村井知事は王院長との会談の中で、震災後、台湾からの支援に感謝の意を伝えたうえで、規制の強化は、復興に向けて取り組んでいる水産関係者への経済的な負担が増えることになるとして、撤回するよう要請しました。

村井知事によりますと、王院長は、会談の中で、台湾当局として実施は避けられないという認識を示す一方、被災地の状況を踏まえ撤回に向けて努力したいという立場を示したということです。村井知事は「日本では、放射性物質などの規制は厳しく行われており、輸出される食品には問題はないと訴えていきたい」と話していました。



台湾、日本食品の輸入規制強化始まる 約3カ月前後で品薄の恐れ

2015.5.15 産経新聞
http://www.sankei.com/world/news/150515/wor1505150036-n1.html

台湾が東京電力福島第1原発事故後に導入した日本食品の輸入規制が15日から強化された。台湾当局が14日、通関に必要な書類を日本との事前協議抜きに一方的に発表し、手続きをめぐる情報が交錯するなど、関係者は不安に包まれている。


規制強化は、15日付で日本の港湾や空港から出荷される食品が対象。すべての食品に都道府県別の産地証明が、特定地域の「高リスク産品」には放射性物質検査証明が新たに必要になった。同日夕には日本からの第1便が空路で台湾に到着したとみられる。


台湾の食品薬物管理署(FDA)は14日、産地証明は、植物検疫証明書や商工会議所が発行する証明書など既存の書類に都道府県名が記載されていれば要件を満たすと発表。FDAの説明では、農協や漁協の書類でも構わないとされた。


ところが、企業400社以上が加盟する台北市日本工商会が対日窓口機関、亜東関係協会に確認したところ、日本政府が各地の農協や漁協の団体としての素性を保証しない限り、農協や漁協の書類では通関できないと言われたという。


工商会では「船便が到着する来週以降になれば、混乱はさらに大きくなるのではないか」と懸念する。

 
今のところ台湾で日本食品を買い占めるなどの事態は起きていないが、地元メディアは、約3カ月前後で在庫が切れ、品薄になる恐れがあると指摘している。

宇治茶の老舗「辻利」ブランドで台湾でカフェを展開する「高平摩志」の小佐野弾社長(31)は「輸入審査にかかる時間も読めず、心配だ」と話す。台北市内のすし店の板前男性(25)は「審査に対応できない小規模業者からの鮮魚の仕入れが止まった。台湾側がどの程度厳しく審査するのか分からない」と不安げに語った。



 台湾が日本産食品の輸入規制強化、市民からは賛否両論

台湾が福島第一原発事故を受けて行ってきた日本産の食品に対する輸入規制を強化しました。日本からの多くの食品の輸出が停止するおそれもあり、影響が懸念されます。


台湾では今年3月、福島第一原発事故の後、輸入を停止している福島など日本の5つの県からの食品の産地が偽装されて流通していたことがわかり、消費者団体などから日本産食品の規制強化を求める声が上がっていました。


それを受けて台湾側は、日本から出荷される全ての食品に、都道府県産別の産地証明書を付けることや、一部の食品には放射性物質の検査証明を義務付けました。


「日本の食品を扱う台湾のスーパーや飲食店では不安が広がっています」(記者)


「せっかく台湾の方に日本料理が浸透してきたのにイメージが悪い。仕事がやりづらくなるのも困る」(日本食店店長)


一方、今回の措置について、市民からは肯定的な意見が多く聞かれました。


「以前は日本食が好きだったけど、今は放射能問題があり食べない。(今の日本は)前ほど厳しさがないし、おろそかになっているから怖い」

「健康に関わることだから、もっと規制を厳しくしてほしい」(台北市民)

ただ、市民の間には、「やりすぎだ」「日本を規制するなら中国やベトナムも規制するべき」といった声など、賛否両論があります。




台湾、15日から日本食品の輸入規制強化 福島原発事故後の措置を拡大 

日本政府「科学的根拠ない」と反発
2015.5.12  産経新聞
http://www.sankei.com/world/news/150512/wor1505120004-n1.html

台湾当局は、東京電力福島第1原発事故後に導入した日本の食品に対する輸入規制を15日から強化する。しかし、新たな措置に関する手続きの詳細は日台当局間の意見対立で決まっておらず、実質的に全ての日本からの食品の輸入が一時停止する可能性が高い。1972年の断交後「最良」(馬英九総統)とされる近年の日台関係は、馬政権の任期満了まで1年を前に難しい貿易問題に直面している。


台湾は福島原発事故の直後から福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県からの食品の輸入を禁止。15日以降はこれに加え、日本から出荷される全ての食品に都道府県別の産地証明を義務づける。また、東京都や静岡県など特定地域の水産品、茶類、乳幼児用食品など3分類800品目超の「高リスク産品」について、放射線検査証明が必要になる。


台湾は香港、米国に次ぐ日本食品の大口輸出先で、昨年の実績は837億円。台湾にとっても日本は最大の食品輸入元で、全輸入額の5~6%を占め、取引額も過去3年は毎年約1億ドル(約120億円)のペースで増えていた。

 
日本はこれまで、台湾当局に輸入規制の全廃を求めてきた。農林水産省によると、今年3月までに規制を全廃したのはオーストラリアなど13カ国、緩和したのは9カ国で、欧州連合(EU)も近く緩和の見通し。震災後で規制を実質強化したのは、韓国が2013年9月、福島など8県産の水産品の禁輸を決めたのが「最初で最後」(水産庁)だった。

日本はまた、規制強化に「科学的根拠がない」と反発している。台湾当局が11年3月から4月末まで検査した食品約6万9千件のうち、放射線量が日台双方の基準値を超えたものは1件もない。だが、台湾側は、うち208件で微量の放射能が検出されたとして高リスク産品に指定。台湾はまた、今年3月、何者かが輸入禁止の5県産の食品に他県産のラベルを貼って違法に輸入していた事件が起きたことを理由に、全食品に産地証明を求めている。


台湾では、昨年9月に廃油から作られたラード(豚脂)が流通していたことが判明するなど食品の安全が政治・社会問題化。また、違法ラベル事件では多くのメディアが5県を「核災区(核被災地域)」と呼んで不安をあおった。加えて、野党の立法委員(国会議員に相当)が日本の食品は放射能に汚染されていると主張し、日本に弱腰だと馬政権を批判していた。


事態を打開しようと、日本の与野党の国会議員が4月末~5月初旬に訪台し、馬総統らと会談。関係者によると、台湾の当局者は新規制の1カ月先延ばしに応じる姿勢を示したものの、馬総統が期日通りの実施にこだわっているという。


日本の有識者の間では、新規制は非関税障壁に当たり、世界貿易機関(WTO)協定違反との声もある。台湾の衛生福利部(厚生労働省)の許銘能事務次官は7日、海外メディアに「民衆の安全を守るための措置だ」と強調した。





台湾、日本食品の輸入規制は「中国大陸や韓国も実施」 正当性を強調

2015/05/13 フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201505130003.aspx

行政院(内閣)の孫立群報道官は12日午後、日本側が撤回を求めている日本産食品への輸入規制強化について、中国大陸や韓国も同様の規制を行っていると述べ、予定通り今月15日から実施する姿勢を改めて示した。


規制強化をめぐっては、日本の林芳正農林水産相が同日午前、世界貿易機関(WTO)への提訴も辞さないとの考えを明らかにしている。


中国大陸や韓国は、放射能汚染への懸念を理由に日本産食品の輸入規制措置を取っているが、日本は現在に至るまで提訴を行っていない。


台湾では福島第1原発事故を受け、福島、茨城、栃木、群馬、千葉で生産、製造された食品の輸入を禁止。新たな規制により、すべての日本産食品の都道府県ごとの産地証明の添付、一部食品については放射性物質の検査が義務付けられる。




日本食品の規制強化、台湾の対日窓口トップ「WTO提訴より産地偽装問題の解決を」

2015/05/13  フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201505130007.aspx

台湾の対日窓口機関、亜東関係協会の李嘉進会長は12日、今月15日から実施される日本産食品への輸入規制強化に、世界貿易機関(WTO)への提訴を検討するなど日本側が反発していることについて、規制強化のきっかけとなった産地偽装問題の解決を呼びかけた。


台湾は福島第1原発事故以降、福島など5県で生産された食品の輸入を禁止している。だが、3月下旬にその一部が産地を偽装された上で流通していた問題が発覚し、規制の強化を求める声が一気に高まった。


李氏は、問題発覚直後、台湾は日本側に共同調査を申し出たが、受け入れられなかったと指摘。また、規制強化の延期・撤回などには、偽装問題の真相究明や再発防止に向けた管理体制の見直しが先決だとする馬英九総統の考えを強調した。


新たな規制により、日本産のすべての食品に都道府県ごとの産地証明の添付、一部食品に放射性物質の検査が義務付けられる。


この処置に日本は、科学的根拠に欠けるとして撤回を要請。12日には林芳正農林水産相がWTO提訴も辞さないとの考えを明らかにしている。






台湾の「WTO提訴も検討」と林農相 原発事故がらみの食品輸入規制強化で

2015.5.12 産経新聞
http://www.sankei.com/economy/news/150512/ecn1505120018-n1.html
 
台湾が東京電力福島第1原発事故後に実施した日本の食品に対する輸入規制を15日から強化することについて、林芳正農相は12日、閣議後の記者会見で「世界貿易機関(WTO)への提訴も含めてしかるべき対応を検討したい」と述べた。

林農水相は「台湾の措置は科学的根拠に基づかない一方的なものだ」と改めて批判。「規制強化に至った具体的な事実関係について再三の説明を求めているが、いまだ台湾側から説明がないのは極めて遺憾」と不満をあらわにした。


また「現時点でWTOへの提訴を決定していない」としながらも、「台湾に対して規制強化の撤回を強く申し入れをして、具体的進展が見られない場合には提訴を検討する」と説明した。

 
台湾は福島原発事故の直後から福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県からの食品の輸入を禁止。15日以降はこれに加え、日本から出荷される全ての食品に都道府県別の産地証明を義務づける方針を示している。

日本からの食品輸入では、韓国も13年9月から福島を含む8県からの水産物輸入を禁止している。日本は韓国に対してもWTOで懸念を表明してきたが、提訴には至っていない。


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