2015/09/10

向日のボランティア団体、ママの力で福島応援 中学生と連携、グッズ販売し寄付 /京都

2015年9月10日 毎日新聞
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20150910ddlk26040569000c.html
 

◇「現状知って一緒に活動」
東京電力福島第1原発事故の被害に苦しむ福島県を応援しようと、向日市の母親たちが中心となったボランティア団体が活動の幅を広げている。設立は 2013年7月。オリジナルカバンを製作し、収益の一部で福島県郡山市の幼稚園に砂遊び用の砂を寄付したり、京都市の中学生との連携も始めた。賛同者は 徐々に増え、向日市だけでなく福島から府内に避難している人など、今では市内外の16人の母親が参加する。東日本大震災から4年半となる今月11日には、 福島から講師を招き講演会も企画している。【野口由紀】

向日市の「まこと幼稚園」に子供を通わせる林リエ代表(37)が中心となり、有志で始めた「ミンナソラノシタ」。12年夏、まこと幼稚園が福島県 郡山市の幼稚園職員らを京都に招待した際、世話人として関わったことがきっかけとなった。原発事故や被災地への特別高い関心があった訳ではなかった。で も、「子供に外遊びをさせられない」との話に衝撃を受け、「何か京都でできることはないか」と突き動かされるよう動き始めた。

活動の柱の一つは、売り上げの一部が寄付金になるオリジナルカバンの製作・販売。また、大震災を風化させないように講演会も開いてきた。今月11 日には福島県私立幼稚園連合会会長の平栗裕治さんを招き、「福島の幼稚園の現状」をテーマに話してもらう。当日はミンナソラノシタの活動報告もする。

地元では「ミナソラ」の愛称で知られるようになってきた。今秋の文化祭で大震災をテーマにした劇に取り組む京都市立桂中学(西京区)の3年生から 声が掛かり、福島に寄付するためのオリジナルグッズの製作に一緒に取り組んだり、福島の子供たちに送るどんぐりを拾うボランティア活動もする。

府によると8月末現在で、東日本大震災による府内への避難者は725人。県別で福島が最も多い487人に上る。林さんは「今なお福島を離れて生活 している人がいる。福島の現状を理解して、身近なことから何ができるか一緒に考える活動を今後も細く長くやっていけたらうれしい」と抱負を語っている。
 

◇あす講演会
11日の講演会は午前10時〜正午。まこと幼稚園(向日市鶏冠井町山畑25)の礼拝堂で。参加費無料。

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