2016/03/25

群馬/県内農地88地点の土壌 放射性セシウム濃度が半減

2016年3月25日 上毛新聞
http://www.jomo-news.co.jp/ns/7214588434782188/news.html

定点観測している群馬県内88地点の土壌の放射性セシウム濃度の平均値が昨年12月末時点で1キログラム当たり139ベクレルとなり、東京電力福島第1原発事故の3カ月後からほぼ半減したことが24日までに、県のまとめで分かった。最大値でも660ベクレルと、稲の作付けが制限される5000ベクレルを大幅に下回った。調査地点の農作物からは検出されないか、検出されても安全基準を下回っているという。

水田や畑などを「平成の大合併」前の旧70市町村から少なくとも1カ所ずつ選び、セシウム134(半減期約2年)と同137(同約30年)の合計量を調べた。

660ベクレルと濃度が最も高かったのは川場村谷地の水田。渋川市小野子の畑(600ベクレル)、安中市松井田町五料の樹園地(440ベクレル)、沼田市佐山町の水田(430ベクレル)と続いた。藤岡市譲原の水田が10ベクレルで最も低く、神流町小平、太田市新田中江田町、高崎市新町の畑は20ベクレル前後だった。

2011年6月時点も平均値は341ベクレルで「問題のないレベル」(農政課)だった。放射性セシウムが崩壊するペースを考慮すると、15年12月時点の理論値は201ベクレルで、それを約60ベクレル下回った。県農業技術センターは「濃度の高低に地域的な偏りはない」と分析。農家からの聞き取り調査やデータ解析を行い、農地によって低下するペースが異なる要因を探る方針だ。

全県的に着実に濃度が低下していることから、県は調査の頻度を年1回から5年に1回に変更することを決めた。

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