自主避難、住宅支援充実を 山形県知事、内堀知事に要請へ／福島

2016年8月20日　毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160820/ddl/k07/040/006000c

東京電力福島第１原発事故による自主避難者への住宅無償提供の延長を求める組織が山形県内に近く発足することを受け、吉村美栄子・山形県知事は、２５日 に郡山市で開かれる山形・福島・新潟の３県知事会議で、内堀雅雄・福島県知事に住宅支援の充実を要請する考えを示した。

吉村知事は１８日の記者会見で「県内避難者と支援者が一つにまとまり、提供期間の延長を求めている。福島県は避難者の話を十分聞いてほしい。福島県知事に県内避難者が住宅支援の充実を強く望んでいることを改めて伝えたい」と語った。

福島県は、来年３月末で自主避難者への住宅の無償提供を打ち切り、月額の所得が一定以下の世帯に対する家賃補助制度に切り替える方針を示している。

山形県復興・避難者支援室によると、８月４日現在の福島県からの県内避難者は２７９９人。７月のまとめでは、住宅の無償提供を受ける５６８世帯のうち、約８５％にあたる４８６世帯が打ち切られる見通しという。

一方、吉村知事は山形県による避難者への独自支援については「避難者が安心して生活できることが大事で、皆さんの声を聞きながらいろいろな施策を考えたい」と述べるにとどめた。（光田宗義）