2016/06/20

茨城/指定廃棄物の専用保管庫を建設へ 環境省、龍ケ崎で住民に説明

2016年6月20日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201606/CK2016062002000167.html

東京電力福島第一原発事故で発生した指定廃棄物について、環境省は19日、龍ケ崎市内の龍ケ崎地方塵芥(じんかい)処理組合で保管中の181.5トンの管理強化策として、専用保管庫を建設する方針を地元に説明した。

環境省は、各県に1カ所ずつ処分場を建設する方針だったが、いずれも実現のめどは立っていない。今年2月、県内では当面は処分場を建設せず、現状のまま分散保管の継続を認めると方針変更した。

処理組合内の指定廃棄物は、化学繊維製のフレコンバッグ242袋に詰められ、敷地内のガレージとペットボトル保管庫、資源物保管庫に保管。周囲の空間放射線量を計測している。

説明によると、保管庫は敷地内に建設し、高さ約5メートル、長さ約15メートル、奥行き約10メートル。コンクリート製で壁の厚みを約30センチにすることで、放射線を98・6%遮断できるという。今月から設計を始め、9月に着工、来年1月の指定廃棄物の搬入を目指す。

処理組合で開かれた説明会には、約20人の住民らが出席。「最初の約束では国が引き取ってくれるはずだった。放射能濃度が下がって指定が外れれば、どこかに移してもらえるのか」などの質問が出された。環境省や県の担当者は「まだ決まっていない」「慎重に検討する」などと答えるにとどめた。

県内の指定廃棄物は、主に焼却灰や汚泥などで、今年3月末現在で約3600トン。14市町のごみ処理場など15カ所に、暫定的に保管されている。環境省は他の自治体とも保管強化策を協議している。 (宮本隆康)
新たな保管庫について住民に説明する
環境省の担当者ら=龍ケ崎市で 

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