2020/03/11

3.11から9年〜ひとりからひとりへ伝えつづける〜




あの日から9年経ちました。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で集会やイベントも中止……
例年にない3.11となりました。

この間に、
甲状腺がんの(3.11当時の)子どもは230人を超えました。
区域外避難の家族に新たな支援が届くことはなく、
避難指示が次々と解除され、これまでのサポートすら失いました。
台風でフレコンバッグごと除染土が流されたりもしました。
原発敷地内いっぱいになった汚染水は、
蒸発させるか海に流すという途方もない処理を前提とし、
福島第一原発の事故現場では、廃炉作業の工程すら見えていません。

そして、この3月、
オリンピックを前に、双葉町でも大熊町でも一部避難指示が解除され、
駅前のピカピカの道路を聖火リレーが走るそうです。
子ども脱被ばく裁判の証人として山下俊一氏が
「”ニコニコしている人には放射能は来ない”と言ったのは緊張を解くためだった」
と発言したのも、つい先日のことです。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2478

あの日から9年。
多くの人に避難者の声は聞こえてないでしょうし、
放射能はもちろん誰にも見えません。
見えない放射能は測ってみるしかありません。

みんなのデータサイトでは、4000人の市民が土を測定したそのデータに基づいて
各地域のオリンピック時の土壌放射能マップを作成&無料公開しています。
http://bit.ly/2IE2j8E

新宿代々木市民測定所では昨年も270人近くの尿を測定し公開。
担当者は、子どもたちの尿中セシウムのレベルには変化なく、
これがゼロレベルになるまで大人の責任は終わらないと言います。
https://www.sy-sokutei.info/wp/8244/

測定だけではありません。
避難者支援、保養支援、
それぞれの場で、地道に支えつづけてくれている人たちがいます。

見えてきたこと、聞こえてきたこと、
集会がダメなら、ひとりがひとりへと伝えていけばいい。
親から子どもへ、友だちへ、また地域のつながりのなかで。

子ども全国ネットは、そのお手伝いを続けていこうと思います。
「休んでもやめない」を合言葉に!
冊子「ほうしゃのう きほんのき」に、
「こまもるブログ」や「こまもる便り」、
そして、周年イベントや学びカフェでの語りあい。

10年目の3.11までに、私は何人に伝えることができるでしょうか。
ひとりがひとりへ。
あきらめないで、伝えつづけていきたいです。

NPO法人子ども全国ネット
共同代表 阿部佐紀子 伊藤恵美子 西内良子


3/24(火)10:20〜@hakoギャラリー「学びカフェ」





















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