2017/12/13

リフレッシュサポートより/全国での保養の実践や課題をまとめた書籍への協力依頼

(リフレッシュサポート疋田さんより、「全国での保養の実践や課題についてまとめた書籍」出版についてぜひ支援協力を頂きたい、と連絡をいただきました。保養やリフレッシュキャンプなど、民間の善意の元に継続されているものが多く、その実態は把握されていません。以前、こちらでもシェアさせていただいた保養アンケートもそうですが、今回の取組みにぜひご協力をよろしくお願いいたします。 子ども全国ネット)
※ リフレッシュサポートや保養に関する記事
http://kodomozenkoku-news.blogspot.jp/2017/07/blog-post_4.html

※ リフレッシュサポート今年度前半の活動
https://refreshsupport.files.wordpress.com/2017/08/2017e5b9b4e5baa6e5898de58d8ae6b4bbe58b95e5a0b1e5918a.pdf


福島の保護者さんたちと話し合い、保養に参加された子どもさん、保護者さん、保養主催者さん、医学や物理学から社会学まで様々な専門家の方々、80人ほどにインタビューをして「保養のニーズ、実践や課題」を本にまとめることになりました。ついては、事前予約という形でのご支援をいただきたく思います。

その背景には、こんなことがありました。2017年6月に108の当事者団体・保養団体で、保養の公的支援を求める国への要望を行い、9月に全国紙が保養について報じてくださったのですが、その後、記事にコメントを寄せた当団体宛に、「保養は福島差別だ、カルトだ」といったものから容姿への揶揄まで100通近くの誹謗中傷のメールが来て、住所など個人情報もネットに晒されてしまいました。そこで、攻撃をしあって分断を助長するのではなく、社会や当事者に対して誠意を示し、保養の実態や「選択肢」としての思想を説明したいと考えました。

「保養」の実践やそこで蓄積された思想から、原発事故後の問題の構造や社会の課題がはっきりと分かってきています。ですから、「保養」を明らかにすることで、より多くの問題を浮き彫りにしたい、そのためにも、保養についてまとめた本を世に出したいと思います。

出版社と話し合い、企画は通していただける可能性があるのですが、需要が分かりにくいため、出版を通して社会に現状を伝えることが難しい状況です。保養自体は民間の活動なのでキャパシティに限界があり、現在参加者が1万人前後なので、需要がないのではと見られています。その他の保養団体と同じくリフレッシュサポートはボランティア団体のため、自費での出版はできません。

そこで、この出版に関してのニーズがあることを示して、ぜひとも出版にこぎ着けたいと思います。そのために、事前に予約申込受付をさせていただきたく存じます。ぜひ様々なネットワークのMLなどで共有していただけますと幸いです。宜しくお願いします。

※ 発行部数×定価のうち4~5%は、保養のインフラでもある「Webほよーん相談会(今年4月より資金がなくなりボランティアのみで運営)」と、福島県内の養護施設に寄附いたします。

【概要】
●タイトル:『原発事故後の「避難」と「復興」とともに -子どものための保養支援』
●2018年5月~6月出版。定価:1冊1600円~1900円。224~256頁くらい。
●下記のフォームから4冊以上予約お申込みいただくと、定価から2割引きで送料無料です。講演会や報告会などで正規の値段でご販売いただき、差額を支援活動費などに充てていただけます。

3冊以下のお申し込みは、2割引きになりますが、送料がかかります(発売後ご購入いただける連絡先をご案内いたします)。
↓下記をクリックいただくと、フォームが出てきて予約お申込みいただけます↓



+++【目次(予定)】+++

■はじめに
ベネフィット(利益)なきリスク/本書について/いま改めて語るべき「権利」
■序章 保養の意義
子どもを放射性物質から遠ざける/保養とは何か/チェルノブイリに「保養」は存在しないという誤解/日本の保養/保養の意義
■第一章 事故後の葛藤 ―いま目の前にいる子どもをどうするか
子どもを外に出せない/動けない妊婦/顕在化するニ―ズ /屋外活動の制限/失われた「経験の継承」と「心の動き」/お父さん/葛藤に向き合うこと/「選択肢」として広がる支援の輪
■第二章 支援の実態 ―立ち現れる多様な社会
保養団体は全部「怪しい団体」?/2011年夏/阪神大震災の経験/自然体験の視点から/日常としての保養/お寺という公共空間/教育キャンプ/福島県の隣人として/避難者だから支援する/当事者の立場から/災害ユ―トピア
■第三章 マッチング・保養実態調査 -語られぬものについて語る
スタンダ―ドがないのがスタンダ―ド/保養プログラム型、滞在施設型/保養情報にアクセスする権利/保養相談会/ミスマッチとニーズへの対応の限界/保養の語り方/年間のべ9000人以上が保養へ/資金・スタッフの不足と疲弊/沈黙とトラウマ/ト―ンポリシング/「科学」の言葉と「政治」の言葉/語られぬものについて語る/一人の人の中のゆらぎ
■第四章 制度
不平等の是正/善意と権利と自己責任/子ども被災者支援法/国への要望/住宅支援打ち切りと帰還/終わらないニ―ズ/支援の構造/社会的合意 
■第五章 「分断」・「差別」と向き合う
「不当に」健康被害を受けない権利/水俣で育って/公害として捉える視点/「地域」の中の社会構造/女性運動と障害者運動の視点から/障害者による障害のある子どものための保養/自己決定の重み/支援者のあるべき姿勢/疎外感/人権教育・公害語り部
■第六章 子どもたち ―新しい支援が生まれるとき
親は子どもの代弁者なのか/自分たちでつくる保養/子どもに「語らせること」の問題点/世界へはばたく/次の世代のために/大人の責任/大人になった「子ども」/「新しい支援・選択肢」の意義
■おわりに
「七年目にやっと保養に出られた」/隣の人と遠くの人/ともに生きる
■巻末
保養に参加したい人向けのコラム/保養に寄附をしたい人向けのコラム

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