2013/08/31

支援法基本方針案に関する声明を市民会議から発表しました。


きょう復興大臣から発表された、復興大臣からの原発事故子ども・被災者支援法、基本方針に関する発表に対して、市民会議から発表された共同声明です。


子ども全国ネットとしても、名前を連ねていますので、ぜひ内容をご覧ください。

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【共同声明】
 被災者の声なきままの基本方針案は手続き違反
 既存施策の寄せ集めはもうたくさん

本日、復興庁は、「原発事故子ども・被災者生活支援法」実施のための基本方針について、福島県内の33市町村[1]を「支援対象地域」に指定し、個々の施策ごとに「準支援地域」とするという案を発表しました。9月13日までパブリック・コメント(一般からの意見聴取)に付すとのことです。

基本方針案には、切実な状況に置かれている被災者の声や、苦労しながら被災者支援を継続している民間団体や市民の声が一切反映されていません。また、たった2週間のパブリック・コメント期間はあまりに短すぎ、形式的です。

発表された基本方針案には多くの問題があります。「支援対象地域」は狭すぎる上、これに対応した具体的施策はなく、意味がありません。「準支援対象地域」は既存の政策の適用地域を呼び換えただけで、まやかしです。

もり込まれている施策のほとんどが、今年3月に復興庁が公表した被災者支援パッケージと同様、既存の施策の寄せ集めになっています。「帰還」を促すような施策が目につく一方、避難者向けの具体的な施策が欠落しています。さらに、健康分野では、放射線に関する「安心キャンペーン」ともとれる施策が並び、市民が切実に求めていた、幅広い疾病の可能性に対応した健診の拡充は含まれていません。

「放射性物質が広く拡散していること、当該放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと」を踏まえ、被災者一人ひとりが、居住・避難・帰還のいずれを選択した場合においても、選択を自らの意思によって行うことができるよう保障するという原発事故子ども・被災者支援法の目的や理念は無視されています。

現段階で判明した問題点、および若干の評価できる点をまとめました。

◆問題点


1.基本方針案に被災者の声を実質的に反映すべき。公聴会を開催すべき


原発事故子ども・被災者支援法第5条では、基本方針に居住者・避難者の声を反映させると規定されています。
しかし、現在までのところ、復興庁は自ら居住者・避難者の意見をきき、基本方針に反映させるための公聴会などを実施していません。これは手続き違反といっても過言ではありません。
復興庁は、基本方針案の公開後に、パブリック・コメント期間を設けるとしています。しかしそれでは遅く、被災者の声が実質的に基本方針に反映されません。
基本方針案の策定の段階から、福島県内外の居住者・避難者の意見を丁寧にききとるための公聴会を複数回開催し、基本方針案に反映するべきです。

2.無視された「一定の基準」/狭すぎる支援対象地域

原発事故子ども・被災者支援法第八条第一項では、「一定の基準」以上の地域を支援対象地域とすることを規定していますが、これは無視されてしまっています。
また、支援対象地域が福島県内33市町村にとどまることは、狭すぎます。さらに、支援対象地域に対応した具体的な支援策が見当たらず、設定した意味がありません。

私たちは、少なくとも追加線量年1mSv以上の地域を支援対象地域にすべきだということを訴えてきました。これは、国際的な基準および国内的な法令が、一般人の被ばく限度を1mSvとしていることに基づきます。
低線量被ばくの健康影響に関しては、閾値なしの線形モデル(すなわち、これ以下では影響がないという値がなく、線量に応じた影響を仮定すべき)が国際的に最も広く採用されていることを考えれば、一般人の被ばく限度として用いられている年1mSv基準を堅持すべきです。
なお、チェルノブイリ法では、年間1~5mSvの地域(内部被ばく含む)を「避難の権利ゾーン」として、居住者・避難者に幅広い支援を行っています。

3.実体のない「支援対象地域」とまやかしの「準支援地域」

「支援対象地域」からの居住者・避難者・帰還者がどのような支援を受けられるのかが書いていません。すなわち、「支援対象地域」には実体がありません。

さらに、今回打ち出された「準支援対象地域」はまやかしです。既存の政策を貼り合わせ、それぞれの政策の対象地域を「準支援対象地域」と名付けただけです。いわば、「幅広く支援している」ことを装うために作り出した新たな用語です。

4.過大評価されている個人線量計による個人被ばく把握

この基本方針で施策として掲げられている「個人線量計による外部被ばくの把握」は、これにより、「場の線量」を蔑ろにすることにつながり、注意が必要です。また、言うまでもなくこれは被ばく低減措置ではありません。

「きめ細やかな個人線量把握を行うため、避難指示解除準区域等において外部被ばく測定を一層促進」となっていますが、本来、個人線量計をつけることは、やむをえず高い線量の場所に入るときの被ばく管理のためのはずです。

現実には、「場」の線量が下がりきらないうちの帰還を許す口実とされてしまっています。

5.「避難」に対する新規施策が欠落

原発事故子ども・被災者支援法の第一条(目的)、第二条(理念)に書かれているとおり「放射性物質が広く拡散していること、当該放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと」を踏まえ、被災者一人ひとりが、居住・避難・帰還のいずれを選択した場合においても、選択を自らの意思によって行うことができるよう保障すべきです。

しかし、この「基本方針」では、「避難」に関する新規施策が欠落しています。

高速道路の無料化はすでに実施されている施策です。また、対象は福島県の中通り・浜通りまたは宮城県の丸森町に居住していた避難者のうち、原発事故により避難して二重生活を強いられている母子避難者に限定されています。

借上げ住宅の供与期間を平成27年3月まで延長することが書かれていますが、これはすでに決まっていたことであり、新規施策ではありません。

また、就労支援策の拡充として、「避難者が多い地域における就労支援の強化を検討」としていますが、これは対象は「政府指示の避難区域からの避難者」となっている上、地域全体の一般的な就労支援施策強化となっています。

6.色濃い「帰還」促進政策

現在、国や県の早期帰還政策が進められており、この基本方針にもそれが色濃く表れています。たとえば、「就業の支援」では、「福島県からの避難者に対し、地元への帰還就職が円滑に進むよう」支援を行う「福島避難者帰還等就業支援事業」が設けられていますが、逆に、県外への避難者に対して、同等の事業が行われているわけではありません。

7.県外の「健康管理調査」は「有識者会議」による検討だけ?

基本方針の「概要」には「福島県外で健康管理調査」と実施されていますが、実際には「有識者会議」を行い検討するのみです。
現在、多くの市民や専門家によって指摘されている、「甲状腺癌」や「心の健康」「生活習慣病」以外の、放射線被ばくの影響に鑑みた血液検査や心電図なども含む健診については、言及されていません。

◆評価できる点

下記の点は評価できる点です。しかし、被災者がおかれている深刻な状況に十分対応したものとはいえません。

・ 「民間団体を活用した被災者支援の拡充」:福島から県外に避難した被災者に対する情報提供や相談対応などの支援を、NPOなどの民間団体を活用して新たに実施
・ 「自然体験の拡充」:県外にも拡充
・ 福島県において甲状腺検査が継続的に着実に実施できるよう、検査スタッフの確保、育成を支援



[1]福島県中通りの福島市、二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村、郡山市、須賀川市、田村市(一部)、鏡石町、天栄村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町、白河市、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村と、浜通りの相馬市、南相馬市(一部)、新地町、いわき市の33の市町村。

国際環境NGO FoE Japan
放射能からこどもを守ろう関東ネット
こども東葛ネット
会津放射能情報センター
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
子どものための平和と環境アドボカシー
内部被曝から子どもを守る会・関西
那須野が原の放射能汚染を考える住民の会
ハイロアクション福島
福島原発30 キロ圏ひとの会
ふくしま月あかりの会
福島避難者子ども健康相談会
鎌ヶ谷市放射能対策市民の会
放射能汚染から子どもを守ろう@守谷
福島原発震災情報連絡センター
子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク
NPO 法人福島の子どもたち香川へおいでプロジェクト
白井子どもの放射線問題を考える会
松戸市PTA 問題研究会
子どもの未来を守ろう@うしく
風下の会福島
3a!郡山
子どもたちを放射能から守ろう三郷SCRMisato
グリーンピース・ジャパン
放射能汚染から子どもたちを守る会・野田
環境とエネルギー・柏の会
我孫子の子どもたちを放射能汚染から守る会
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記者会見「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案に被災者の声を

市民会議による記者会見内容です。

※IWJの中継動画を後ほどアップします。


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1.日時:2013830日(金) 13:0013:40
2.場所:参議院議員会館101 
3.発言者(敬称略)

発表者の方です。
片岡輝美(会津若松市)
宇野さえこ(福島市から京田辺市に避難)
藤田美和子(我孫子市)
酒井寿枝(鎌ヶ谷市)
木本さゆり(松戸市)
西川峰城(那須塩原市)
阿部治正(流山市)
二瓶和子(福島市から練馬区に避難)
大城聡(弁護士)
満田夏花(FoE Japan

◇片岡さん
会津近くの放射線量、事故直後の3倍近くに高くなっている。放射能汚染が続いている。会津を対象地域にすべき理由4つあげたい。
1)会津若松は観光地ではない。故郷である。1kgあたり16万Bq。会津若松市は除染重点地域に指定しなかったので、除染が全く行われていない。ちなみに、会津の近隣の市町村は重点地域に名を挙げた。
2)国はすべての子どもを守るべき。会津でこの秋から甲状腺検査を開始。説明会で、「心配ない」との説明。会津の子どもたちの命を軽んじている。
3)会津は県内自主避難者が生きる場所。住民票移動させていない自主避難者を市は入学させないので、私学で高額。住民票移した人は、支援対象地域の住民ではなくなるので、支援も受けられない。
4)土壌汚染はある。昨日、センターで4,851Bq。空間線量は0.18μSv/h。同じ線量の新潟は20Bq。神戸市55.5Bq。空間線量で区切るべきではない。

◇宇野さん
要望書出してきた。福岡にも京都にも関東・東北から自主避難者がたくさんいる。この春くらいから、さまざまな理由で、帰ることに不安だが、帰る避難者も。基本方針案をみて最初に思ったことは、これ以上の分断にならないように。
2年半、避難者は霧の中を暗中模索しているような気持ち。繋がりあえたい人とも繋がれず、小さな船に乗っているよう。避難者同士で船に乗りあっている。
支援対象地域の決定に際して、当事者の声を十分に聴くこと。パブコメでは全く足りない。これほど大きな人口移動が起きている中、たった2週間のパブコメでは、支援法自体が知られていない中、十分ではない。
公聴会を。そして、行政できちんとしたヒアリングを。
今出されたものだけではない、汚染の実状に沿ったものを。
東京から岡山に避難された服部いくよさんからのメッセージを代読したい。
これ以上人と人との分断にならないように。今も、親せきや仲間など残っている人たちに申し訳ないと思って暮らしている避難者もいる。対象地域と同じ線量の場所、ほかにもたくさんある。被災者の立場は変化する。それぞれの立場が等しく支援法により支援される
ことを望みます。以下のメッセージは割愛します。
在住と避難はコインの両面。避難の権利が確立されていない。
汚染水問題もあり、10月から予告もなく燃料棒の取り出しも始まる。リスクの中で暮らしている。

◇藤田さん
我孫子の子どもたちを放射能から守る会。第一原発から200km。土壌温泉調査で、我孫子市の50%以上が放射線管理区域と同等の線量。事故から2年半後の我孫子市内の公園では、土の上で0.4μSv/hなどが計測。
以前は福岡に自主避難していた。しかし、この3月に戻ってきた。家族が一緒に住むため。
理不尽な原発事故で家族が分断されている。どんなに苦しいか。
健康被害が出ている方もいる。汚染重点調査地域を無視するような支援法の対象地域はとても理解できない。関東の汚染地域、年間1ミリ以上の地域も支援対象地域に。

◇酒井さん、木本さん
子ども関東ネットは、37団体のお父さん、お母さんのネットワーク。要望を出し、除染をお願いしてきた。去年の10月から6回政府交渉を行ってきた。支援法の指定対象地域にしてほしいと再三にわたって要望してきた。今回全く反映されていない。
食べ物からもまだ汚染が出ている。食べ物、水を選び、子どもたちにマスクをさせ、暮らしている。放射能の汚染には県境はない。プルームは初期被ばくから、今現在も福島第一原発から漏れている。なので、今回の基本方針策定には全く納得できない。このことを広く伝えて頂きたい。

◇西川さん
那須塩原市、大田原市、那須町などの会員を集めて、定点測定、食品や水のベクレル測定を行っている。今回福島県33市町村が指定されたが、線量はどうなったのか。それらの地域の中で、那須塩原のほうが線量高いところはいっぱいある。たなくらまち?の峠を越えて、那須に入るとどんどん線量が上がる。
栃木県、那須塩原市が測定した校庭では、ゆうに58ミリを超えてしまう。校庭よりもっと高いところはたくさんある。
食品測定した3600件のうち14%が100Bqを超えた。栽培されたものは大丈夫だが、人びとが好んで食べていた野山で採れる山菜やきのこなどはダメ。
放射能汚染の実態は、当初文科省が広い範囲のものを出している。国が自ら行った測定結果をどうして無視するのか?
栃木からの避難者は単に個人的な移住とみなされ何の支援も受けられない。
福島県の方々はもちろん支援されるべき。でも福島県以外の人びとを置き去りにするのはあきらかな憲法違反。
住民や避難者の声をきくヒアリングを栃木県でもやってほしい。復興庁のやっていること、法律を無視しすぎている。

◇阿部さん
流山市に住んでいる。市議会議員の立場で、お母さんたちの声を行政や国などに伝えていく。610万Bq、年間25ミリ、高いところで10ミリの地域。だから、汚染対処特措法で1ミリまで下げようと、除染をしてきた。でもほとんど効果は上がっていない。移住、避難の支援が重要。最大テーマは健康調査をやってというもの。
基本方針案は、関東ホットスポットに関しては、完全に切り捨てているとしか思えない内容。
今が再スタートにたったと思っている。被災者の間でまた分断が起きてくるのではないかと心配している。
福島より線量が低いが、ここで成果を上げたら、何がしかの効果が福島にもあるのではと思い、また、もっと低い地域の方が声をあげていくことがしやすくなればと思い、活動している。

◇二瓶さん
急に支援法に関してこういう動きがでてきたのは、私たちには情報がなく、メディアを通して知ったことは遺憾。被災者が不在。政府の思うままに動かそうとしている。
受け入れ先の自治体が機能しなくてはいけないと思っている。
子どもたちに関してはまったく。関東全体、全国民が健康被害を訴えるのであれば、福島県だけの問題ではない。
海水汚染が問題になってきたら、こっそり出しているようにしか思えない。
私たちはまったく有難くない。

◇大城さん
822日に、原告19人が、支援法基本方針が策定されないということで訴えた。その直後にこのような方針案ができた。内容を見ると、原告の意見が反映されていないし、法律家からみても、「名ばかり方針案」で非常に問題。
まず、密室で決められたこと。被災者の要望内容は一切入っていない。国が意見を聴く機会がないまま。しかも、閣議決定をするという。被災者のみなさん、この方針案をつくるにあたって、意見を聴かれましたか?確かに、被災者が開いた集会に復興庁が来ているが、その場で国の方針などは一切示されなかった。
法律第5条3項には、被災者の意見を聴いて基本方針を定めるとしている。これは単にパブコメではない。
第二に、法律では支援対象地域について「一定の基準」と言及している。これを無視。法律で書いている支援対象地域の決め方と、今回の対象地域の決め方が全く違う。準支援対象地域が何なのかわからない。これはまやかしでしかない。今ある施策の対象地域を関連ありそうなものをまとめただけ。実態がない。
最も大事なのは、被ばくを避ける権利。居住、避難、帰還のどの選択をしても保障されるのがもっと大事。しかし、避難した人への施策は少ない。特に新規はほとんどない。居住
先の支援も従前の施策を書いただけ。1年ごとに決められても、安定した生活をすることはできないということを何度も被災者が国に伝えてきた。
基本方針案はあくまでもまだ案の状況。案がパブコメや閣議決定になっていくが、このまま通すかは本当に正念場だ。支援法が骨抜きにされるか、あるいは被災者ひとりひとりがきちんと支援されるか。誰のための法律なのか。改めて、被災者を守るために働きかけをしていきたいと思っている。

◇質疑
NHK:この方針案を最初に呼んだ時の想いは?
宇野さん:非常に驚いた。汚染の実状があるから、支援が必要。汚染実状を考えない支援対象地域の設定の仕方があるのか、驚いた。今ここからなにをしていけるか考えたい。

フリージャーナリスト:新たな分断を生まないために支援法を作った。どのあたりが懸念か?
阿部さん:復興庁が分断を生まないために、このような設定をした、線量で分けずに地域で分けたと言うだろう。しかし、福島県内の33市町村はそっくり県境で区切られている。私たちの地域は準避難対象地域に含まれるかもわからない。

満田:支援対象地域に応じた施策は書いていない。準支援対象地域についても同じ。既存施策の張り合わせだということもわかる。

原発事故子ども・被災者支援法、基本方針発表とパブコメの呼びかけ

本日、復興大臣からの原発事故子ども・被災者支援法、基本方針に関する発表がありました。


支援対象地域は福島県の浜通りと中通りの33市町村のみで、準支援対象地域を設けるとはなっていますが、これまで全国ネットとしても声をあげてきた福島県以外の地域の汚染は無視された形になっています。

今年3月に発表された既存の施策の寄せ集めである支援パッケージの延長の色合いが濃く、県外避難者への支援は盛り込まれていないとのこと。
多くの議会が支援対象地域にという声をあげているのに、被害者の意見を聞いて策定するという法文も無視されており、
年間1mSvという法に基づいた施策とは言えないうえに、
何より、避難の権利という被ばくから守るための被害者の自己意思の尊重という、支援法の理念に反するものです。

この発表に対して、本日「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」で抗議のため、緊急記者会見を開催し、共同声明を発表しました。





●きょうの復興大臣の会見内容です。


基本方針が発表された際の根本復興大臣の発言が、Our planet-TVさんのサイトに掲載されています。
なぜ、線量基準を決めなかったのかー
という背景について非常に踏込んだ発言をしていますので、ぜひご覧ください。
12分程度の動画です。

●復興大臣「100ミリ以下の健康影響わずか」支援法基本方針
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1639



ーーーーー<パブコメの呼びかけ>ーーーーー

そしてきょう発表して、いきなりきょうから2週間という期限パブコメが行なわれます。
このパブコメを経て、10月の臨時国会で決議される予定です。

このような内容をそのまま通してしまう訳にはいきません。

被災者の意見を聞く、ということが条文にもうたわれていたにも関わらず
まったく、行政の責任での公聴会のような場は設けられないまま発表となり、
そして、いきなりのパブコメスタート…
ほんとうに声を聞く気はあるのか…と思いますが、時間がありません。
とにかく、みなさんの手で、周りに伝えて、多くの意見を届けましょう!

すべての資料はこちらにあります。
http://www.reconstruction.go.jp/topics/m13/08/20130830101245.html(資料PDFは添付もしてあります。)

パブコメのURLはこちら。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=295130830&Mode=0
(こちらにも、基本方針等の資料リンクはあります)

パブコメのフォームはこちらから。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=295130830&Mode=0

意見は1000文字以内となっています。
たとえ、200文字でも、300文字でもいいので、自分自身の思いをよせてもらいましょう。
参考になる投稿は、ぜひブログで募っていきますので、よろしくお願いいたします。


OurPlanetTVのまとめです。パブコメの参考になるかと思います。



2013/08/30

被災3県児童チャレンジ・キャンプ参加者募集 


被災3県児童チャレンジ・キャンプ参加者募集 

9月21日から3日間、福島県・宮城県・岩手県の被災3県の小学4年生~6年生を対象に無料ご招待します。福島県の募集は40名福島西口発着(7:45予定)となります。
大自然の中で被災3県の子どもたちが、交流を行う。希望者は8月29日~9月6日までに専用用紙をFAXまたは郵送にてお申し込み、応募多数の場合は抽選となり、当選者のみに連絡します。

お問合せはトップツアー盛岡支店 
担当 吉田 電話019-651-8800 FAX019-653-2093
『 盛岡市役所 』または 『 ゆいっこ盛岡 』
またはトップツアーhttp://toptour.jp/shop/  ホームページにも掲載してます)



2013/08/29

原発事故被害者が一刻も早く救済されるよう大きなムーブメントを起こしましょう!

 26日に「原発事故被害者の救済を求める全国運動」のキックオフ記者会見が参議院会館で行なわれました。

キックオフ記者会見の動画です。
http://www.ustream.tv/recorded/37831469

当日の内容については、ママレボ通信さんにレポートがアップされていますのでご覧ください。

ママレボ通信「原発事故被害者の救済を求める全国運動」キックオフ記者会見~原発事故子ども・被災者支援法の早期実施と、損害賠償請求権の時効延長を!~

 この全国運動のねらいは、世論を喚起し、「原発事故・子ども被災者支援法」の早期実現と、東電への賠償請求に関する消滅時効延長のための特別措置法制定を求めることです。

「原発事故・子ども被災者支援法」は法案成立から1年以上も実施されていない上、先日の復興庁参事官のTwitter事件にもあらわれているように、政府・復興庁が基本方針の策定や具体的施策の実現を引き延ばしているという実態でした。

また、もうひとつ、被害の損害賠償を請求する権利が時効によって消滅してしまうのではないかという問題があります。
多くの自主避難者のように東京電力から請求書やダイレクトメールを受け取っていない被害者は、来年3月以降、消滅時効によって、裁判所に訴える機会さえ奪われることになりかねません。やむを得ず自主避難された被害者が既に生じた損害の賠償すらされないままになってしまいます。

被害者を守るはずの法律が何も被害者を救うどころか、放置され請求の権利を正当に受けることができないなど、人権侵害ともとれる状況です。

こうした状況を打破するために、被害者の方達や支援者の方達も広く垣根を越えて連携し、世論を喚起し、原発事故被害者が一刻も早く救済されるよう大きなムーブメントを起こすとが出来るよう、全国運動を呼びかけていきます。

この全国運動は、原発事故によって苦しんでいる被害者に寄り添い、私たち市民ひとり一人がつながり、1日も早い支援法の実施と自校問題の解決のため、「政府と国会に対する全国請願署名」を行ないます。


子ども全国ネットも実行委員会に参加して、つながる皆様に呼びかけて行きたいと思いますので、是非みなさまの団体、地域でこの運動をともに広げていきましょう。

子ども全国ネット支援法推進プロジェクトで、支援法推進キャンペーンの準備をしています。

全国運動と支援法キャンペーンをあわせて、再度案内したします。

2013/08/27

「チェルノブイリへのかけはし」野呂美加さんのお話会in滋賀のご案内

「チェルノブイリへのかけはし」野呂美加さんのお話会in滋賀

http://cocokarapon.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

野呂さんは、20年以上ベラルーシに通い、
毎年子ども達を夏休みに日本に呼んで、
元気にして返す活動〈保養〉をされてきた方です。
チェルノブイリ周辺の子ども達の症状のこと・お母さんの悩みと生き様・放射能下で何に注意して生活すればいいのか…
豊富な経験と知識とこどもたちへの思いは、
チェルノブイリと同じレベル七の事故を経験中の私たちの指針となっています。

311後東北・関東で無数のお話会を開き、放射能を心配するお母さん達の支えとなってきた野呂さんの、
関西では久しぶりのお話会です。
チェルノブイリのこと、保養のこと、放射能防御の生活のことなどお聞きになりたい方は、
ぜひご参加ください。

〈日時〉8月31日〈土〉9時10分受付開始 9時30分開会 12時閉会
〈会場〉滋賀県大津市民交流プラザ5階大会議室(浜大津駅前明日都内)
http://www.fukusi-otsu.or.jp/contents.php?id=22

〈資料代〉1000円 避難者割引500円(小学生以下無料)
〈申込み方法〉お名前・人数・連絡先を書いて、なるべくメールで申込みください。
ohanashikai831@yahoo.co.jp

◇受付番号を返信メールでお送りしますので、当日受付で番号をお伝えください。
◇先着順で受付け、定員(70名)になりましたら締め切ります。
◇保育あり。お早目にお申込みください。
◇キャンセルは前日までにお願いします。
◇メールで申し込みが難しい方は、右記のお電話でのお申込みもお受けします。080-6106-9401(あいさか)

〈主催〉内部被ばくを考える市民研究会
〈共催〉びわこ☆123キャンプ ネットワークあすのわ


 ☆チェルノブイリ原発事故後ソ連邦は崩壊し、ベラルーシは独裁政治になったり戻ったりを繰り返しました。
その社会の変化をつぶさに見聞きされてきた野呂さんは、日本の社会や政治のあり方にも強い関心をもたれ、
いろいろな発信をされてます。日本の今をどう考えるのか、これからどうしていけばいいのか、というお話を聞きたい人は、31日午後京都ひとまち交流館での、ジャーナリストの木下黄太さんとのトークがありますので、
ご案内します。
http://kokucheese.com/event/index/107258/
<両方出ることも可能ですが、申し込みは別なのでご注意ください>

2013/08/22

【レポート】地域放射線量マップをつくろう! 〜はかる、知る。「放射線見える化プロジェクト」白井市〜

2013年8月16日、白井 子どもの放射線問題を考える会(千葉県、HPはこちら)の協力で、ホットスポットファインダーでの測定を行いました。これは、前述のこどもみらい測定所の「見える化」プロジェクトと連携し、子どもたちの身近な地域の放射線マップを作成する取り組みを進める第1回としてパイロット的に行ったのですが、実際に測定してみて、ホットスポットファインダーの威力がよくわかりました。以下、詳細レポートをお届けします。


この日、千葉ニュータウン中央駅に集合したのは、白井の会のみなさん5人、こどもみらい測定所の前田さんと、子ども全国ネットからは私、伊藤。途中だけ見学に加わってくれた方もいらっしゃいましたが、常時7人という、比較的大所帯の測定チームです。

さて、ホットスポットファインダーは、1秒ごとに測定データを機器内に記録していくため、移動スピードによって、マッピングは粗くなったり、密になったりします。そこで、詳細に測りたいところは、徒歩なり自転車で移動しながら測定し、大まかでいいけれど、広範なデータがほしいところは車で移動する、という具合に使い分けることになります。

今回は、車2台にそれぞれ自転車を積んで移動するという理想的な体制で臨むことができました。ただし、車で測定した数値は、車体によって放射線が遮蔽されてしまうため、約1/3ほどを加算して比較しなければいけません。下記に出てくるマップはすべて、車での移動と、徒歩や自転車での移動が混ざっていますので、それぞれ留意してご覧ください。

集まってくださったみなさんと打合せ。


連日の暑い中、しかも日中の測定でしたが、白井の会のしばたさんをはじめ、お母さんやお父さんなど、とても熱心に参加してくださいました。暑さ対策、水分補給に留意しつつの測定でした。



まずは、しばたさんが用意してくださった地図で、きょう1日の測定予定を大まかに打合せ。測定したいポイントを、あらかじめ、いくつか決めてもらっていました。やはり「高い」と言われている気になる地域から測定することにして、そこは自転車や徒歩で測定し、間は車で移動しながら測定することになりました。



ホットスポットファインダーを準備する前田さん。

測定器はソフトケース(黒いのがそうです)ごと
肩から斜めがけにしています。
メジャーで1mを確認。
自転車での測定の際は、タブレット端末(iPadなど)は、前カゴだと不安なのでナップザックに入れて背中に背負うようにします。そして、測定器部分が、地上から1mになるように調整することで、測定条件をそろえます。これで準備完了!

最初の測定は、会の方々のこれまでの測定で、放射線量が高そうだと判明している桜台地区。集合した駅からほど近い、比較的高層のマンションや団地が並び、周囲には戸建て住宅が並んでいる、明るいきれいな住宅地です。

自転車2台に2人がまたがり、残りの人は車で移動。併走したり、駐車場や路肩で先回りして待つなどしながら測定します。ホットスポットファインダーは、1秒ごとに自動的に測定しているので、スピードがあがれば粗くなり、ゆっくり移動すれば密なマッピングになります。気になるところは、車を降りて、自転車で移動します。(徒歩で長時間移動するには暑すぎる日でした…)

桜台をまわった時のタブロイド端末の画面表示。
青いのはすべて測定数値です。(1秒ごと)

自転車で測定したデータをgoogle earthで見ると、こんな感じにマッピングされているわけです。【車、自転車】
ここに表示されている範囲は自転車および車で移動しています。5秒ごとを指定しマッピングしたものです。

測定は1秒ごとに自動で行われていて、それをこちらで、5秒ごととか、10秒ごとと指定して、地図上に落とします。5秒間なら5秒間の平均値、10秒なら10秒の平均値が表示されますから、長い時間にしたほうが正確な測定値に近づきます。ただし、マッピングは密度が粗くなるわけです。マッピングの密度は、移動のスピードにもよりますが、何秒ごとにマッピングするかという指定にもよります。

う〜ん、全体に0.1を超えていますね。このホットスポットファインダーは、シンチレーション式の測定器で、一般に私たちが持っているガイガーカウンターや10万円台のシンチレーション式カウンターよりも、正確な分、若干低めの数値が出るというお話ですが、それでもこのデータです……。

上のマップの自転車での測定のみをピックアップ、真上からみた形に見やすく加工したものかこちら。(拡大して見れるようにできるといいのですが…あとで挑戦します…)【自転車】



周囲の測定のあと、駐車場で落ち合って、駐車場の隅の土の部分を測定してみました。

ホットスポットファインダーの設定する前田さん。
充電をもたせようと画面を暗くするなど工夫して対応。
              





みなさん持参の測定器を並べて、比較してみました。Mrガンマ、HORIBA Radiでは、0.15μSv/h前後。Dose RAE2で0.11μSv/h前後でした。









ホットスポットファインダーでは0.12μSv/h。
(この時、電池の消耗を減らすために、右側の画面に表示されるマップを作動させていなかったため、東京駅が表示されていますが、これは、上記と同じ、桜台にある駐車場で測定したものです)





ちなみに、駐車場の入り口付近。直置きだと
Mrガンマで0.4μSv/h前後でした!

ちょっと高めの数値が気になったので、土壌も合わせて測定しようということになり、急遽、しばたさんが自宅から土壌採取セットを持参。深さが均一になるように注意しながら1Lをめやすに採取しました。




続いて、運動公園に移動。車中でもホットスポットファインダーは測定を続けています。到着後、車から自転車を降ろし、グランドと建物の周りのコースを自転車で周回して測定しました。

広々として設備の整った運動公園。この日は暑さのためか、
陸上競技場で練習中の高校生と思われる姿があった以外、
公園に子どもたちの姿はありませんでした。


だいたい0.10〜0.14μSv/hという数値でした。0.15μSv/hを超える地点が何カ所もあった桜台に比べると低いですが、何しろ、走るなどの運動をする施設なわけですから、グランドなど施設の中は、できるだけ低めの数値であってほしいなと思いました。【自転車】







この辺でお昼になってしまい、市役所へ向かいました。機器の充電と昼食休憩をとり、午後の測定へ向かいました。市役所の担当者の方にお世話になり(ありがとうございました。)、汚染土の保管倉庫も見学。ちょっと入り口を入った地点で測定してみましたが、数値は高くなかったですね。0.079μSv/h…土砂が舞って吸入したりしない限りは、入り口地点での作業は心配ないかもしれません、担当者のみなさま。




いざ、午後の測定へ。こんな感じで、2台の自転車を交代で乗りながら測定しました。



次は、白井駅の駅前広場のけやきの木周辺が気になるというので、そちらへ移動して測定しました。これがその時のデータですが、自転車や徒歩で測定した駅前広場の空間線量は他と比べたら、特には高くないという結果でした。【自転車】




気になったというけやきの木の根元を測定してみると、直置きで0.31μSv/h。(HORIBA Radi)やはり、この根元の土は放射能値が高そうです。



ホットスポットファインダーでも測定。
地上5cmで0.182μSv/sです。



なので、どうやら、ここに直に座ったり、この土で遊んだり、強風の日の舞い上がる埃を別にすれば、通り過ぎる分にはあまり問題はなさそうです。でも、駅前でたくさんの人が行き交う場所なので、ここの土だけ入れ替えるなどの対応ができればもっといいですね。

こうして何カ所か測定しながら、間は車での移動でしたが、車内で測定しつつ、タブレット端末をのぞいている前田さんが、「他は、とくに高くないかなぁ」とつぶやきます。そうなんです、雑木林があったり、梨畑があったりする在来の宅地周辺は、それほど数値があがりません。もちろん、車体による遮蔽分の3割を勘案したとしても、です。そして、住宅地よりも、畑、それよりも田んぼの数値が低かったそうです。


西白井駅周辺へと移動して、最後に学校周辺や保育園なども立ち寄りました。これがその全体図です。【自転車&徒歩】
西白井駅の周辺と貯水池広場を測定。このマップ上はすべて自転車での移動です。(桜台、運動公園と比べると低いことがわかります)

高い数値が出ているという、貯水池のとなりにある広場を重点的に測定しました。大雨の際は貯水池になる半分の部分は、ふだんは草っぱらになっていて自由に遊べるのだそうです。でも、先日、高い放射線値が測定されて注意喚起されていると聞いて現地へ向かいました。

入り口に張られていたらしい、立ち入り禁止テープが
片側に巻き付いているだけで、普通に入れました。
こんなふうに周囲より数m低くなっている上、大雨の時には
雨を貯める場所…「当然数値は高そうだよね」と
草っ原をくまなく歩いて測定する前田さん。
こんなふうに、ジグザグに歩いたとおりに測定値が地図上に入っていきます。この青字の1つ1つが測定値。

この時の測定をマップに落としてみると…北側の池の近くが0.21〜0.25μSv/hと、とくに高いです。地上1mでの測定と思うと、全体にも高い数値ですし、子どもたちが遊ぶ場所にはしてほしくないなと私は感じました。周囲の道路は明らかに数値が低いですが、それがこの地域全体の感じなので、窪地だけ高いことがよくわかります。【自転車&徒歩】




さて、この日の測定の全体図は、下の通りです。測定箇所と測定箇所のあいだの移動は車でしたので、遮蔽されている分が数値が小さいとはいえ、在来の住宅地や畑地、雑木などがある地域が意外に数値が低いこと、そして、貯水池をのぞけば、この日数値が高かったのは、運動公園、そして、開けた住宅地である桜台だったことに、参加者みんな驚きました。

原因はなんでしょう。汚染の濃度に差があり、高い数値の地域があって、桜台や運動公園がその地域に含まれているためだったり、2011年3月にプルームが飛んできた際に、高層住宅の壁にあたって放射性物質が落ちたり付着したりしたのかしら…等々、車中で話しました。いったん汚染されると、除染しようにも、土や木をどけるというのとはわけがちがって(いえ、土や木をどけるのも難しいのですが)、コンクリートやアスファルトを除染するのは困難です。

団地やマンションなど、たくさんの子どものいる世帯が住んでいる地域です。まず、各家庭で家の中の線量も測定してみてほしいなと思います。長時間過ごす家の中がまず線量が低いことが重要です。学校等は除染して、コンクリートで遮蔽され、実際立ち寄った際も数値は高くはなかったのですが、自宅は、それぞれ条件もちがい、風向きやふだんの生活スタイルでも、汚染状況はちがっているはずですから、測定してみる以外ありません。次にいつも通る通学路、公園などをはじめ、家、学校以外で、よく行ったり通ったりする場所の線量を確認してほしいです。そして、もし線量が高かったら、ふだんの過ごし方には十分注意してほしいと感じました。 【注:このマップは、車、自転車、徒歩が混在しています】




こうして1日、ホットスポットファインダーを使って測定をしながら、ホットスポットファインダーのすごさを感じました。今までなら、いちいち立ち止まって数分、測定しては数値をメモし、地図に測定地点を書き込み、あとから膨大な作業をしてはじめて、このようなマップを作成できたわけですから、測定するだけでマップが作れてしまうホットスポットファインダーの威力はすごい!  

あとは、自転車や徒歩で測定したところと、遮蔽分を考慮すべき車で移動しながら測定したところが見てすぐわかる形になればすばらしいと思います。同じマップ上に、両方が混在している場合、あとから手作業でもわかるようにしてから公表しないと、誤解を生じてしまいます。

※ この件、確認しました。現在の最新機器では、あらかじめ2割遮蔽、3割遮蔽という条件を入力しておけば、その分、実測値に上乗せしたデータを表示できる機能があるのだそうです。ただし、遮蔽については、一概に何割と言えないので(車によっても異なるし、ホットスポットファインダーの位置によっても異なるため)、「
現在のソフトウェアでは移動速度が記録されていませんが、GPSでの測位時には速度もデータとして得られます。それを補助情報として記録できるようにメーカーに改善要望だします。現状では線量表示ポイントの間隔で判断するしかないと思います。」と前田さんから返答をいただきました。

この機器を使って、市民が必要な場所、気になる場所をくまなく測定し、その数値がいつも公開されていて、気になる箇所をいつでも調べることができたら、子どもたちをよけいな被ばくから守るために必要な状況に一歩近づけるのではと思いました。

子ども全国ネットでは、これを機に、各地の会と連携しながら、ホットスポットファインダーを持っている市民測定所の協力で、マップづくりにも取り組みたいと話しています。

白井市のみなさん、こどもみらい測定所の前田さん、ありがとうございました。


こどもみらい測定所
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放射線見える化プロジェクト(プロジェクトへのカンパは随時受付中!)
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