2017/07/04

疋田さんに聞きました…「保養の公的支援を求める要望書」提出と記者会見を終えて

6月26日、参議院議員会館にて、「保養の公的支援を求める全国108の福島当事者団体・保養支援団体」が「保養の公的支援を求める要望書」を復興庁・文部科学省・環境省に提出し、記者会見を行いました。

「保養の公的支援を求める要望書」

今回賛同団体を集める有志の一人になったのは、「リフレッシュサポート」として保養情報を発信し、また昨年は、年間延べ9000人が参加しているという保養の実態を明らかにしたアンケートに取組んだ疋田香澄さん。疋田さんに今回の背景についてお聞きしました。
(聞き手:子ども全国ネット 伊藤)

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ー今回、108もの団体、しかも、単に賛同する団体ということではなく、保養支援や保養送り出し(当事者団体)を行っている、実際に保養活動に関わる団体のみで、これだけ集めたというのは、すごい!と思いました。

疋田:アンケートにご協力いただいた団体が100以上あったのですが、そこには、すべて報告書と一緒に郵送しました。夏の保養相談会(主催:311うけいれ全国)会場でも、直接、必要書類を用意して、その場で賛同を募りました。それ以外にも、電話やメールを送って、個別に賛同をお願いしてみました。また、うけいれ全国さんや各地の保養うけいれ支援ネットワークさんに多大なご協力をいただきました。

ー今まさに、夏の保養が始まるというこの時期に、提出したというのは、そこに合わせたのでしょうね。時期的には大変でもあったのでは?

疋田:どの団体も、保養の準備で忙しい時期でもありました。なので、思いはあっても、連絡がなかなか届かなかったりすることもありました。なるべく忙しい時期と重ならないように、6月前半には調整をしていたのですが。でも、だからこそ、丁寧に説明をしながら賛同を募りました。

ー記者会見では、実際に保養に子どもを参加させているお母さんからの発言が胸を打ちました。「子どもが笑わなくなってしまっていることに気がついた」という話…。そこで外遊びができるところへ、と動くなかで保養の必要性を感じられるんですよね。

疋田:現在、保養が保護者の方やお子さんにとって良い「選択肢」の一つとなっていることが伝えられたのではないかと考えています。

ー今回3名の方がお話されていましたが、みなさん、強い思いを持って保養に参加されているんですよね。ボランティアのみなさんに支えられていることに感謝しつつ、支援団体の大変さも見えていて、なんとか公的支援が入ることで継続して欲しいとおっしゃっています。交通費の一部や広報の協力だけでもいい、何とか支えて欲しいと。保養が「希望です」と。支援団体の多くは、資金も人手も、みんなギリギリのところで踏んばっているのが現状ですよね。

疋田:保養支援団体の収入の 7 割が一般の寄付によって成り立ち、7 年目にして資金的、
人材的に厳 しい局面にきています。 その辺りの実態については、ぜひ「保養実態調査」を見ていただけたらと思います。
※ 参考)「保養実態調査」http://www.311ukeire.net/img/chousa.pdf
   (リフレッシュサポート・311 受入全国協議会による調査)


ー今回の要望書は、福島県にも提出していますね。

疋田:はい、避難支援課さんなどの3つの課にまわって、1か所30分ずつ、実態を伝えながら提出しました。何かを要求するのではなく、現状を丁寧にお伝えするようにしました。対立的ではない、福島の方々を傷つけるものではない、ということがようやく伝わってきたかなと思います。

ー昨年 3 月の住宅支援打ち切りに伴って、保養参加希望者は増えているようですね。

疋田:そうですね。やはり、さまざまな事情で帰還したとしても、不安に思い、必死で情報を探してこられる方もいます。

ーそういった意味では、今回の記者会見が少しでもメディアに掲載されたら、と思いましたが、OurPlanetTVなどの市民メディア以外では、掲載されたのでしょうか。

疋田:なかなか難しいのですが、それでも、福島での記者会見に取材に来られた読売新聞さんの福島版では、記事にしてくださいました。また、いくつかのメディアの方が夏の保養現場を取材してくださった上で、記事にしてくださる予定です。

こどけんの記事で疋田さんが書いていたように、「ぜひ、当事者ではない方もこれを読んで、周りの人と『保養』について話して」ほしいですね。「それが一つのきっかけとなって、沈黙が破られ、螺旋がすこしずつ広がっていく」といいなと心から願います。


※ なお、今回の要望書提出・記者会見プロジェクトでは、交通費・備品代等含め約4万円赤字だそうです。ぜひご支援くださいますようよろしくお願いいたします。

ご支援いただいた方にはお礼状お送りしますので、info.re.sup@gmail.comまでご連絡いただけますと幸いです、とのことです。
 

ご寄附先
【ゆうちょからのお振込み】
 記号 10190 番号 40749911 リフレッシュサポート
【ゆうちょ以外の金融機関からのお振込み】
 店名018(ゼロイチハチ)店番 018 普通口座 4074991 リフレッシュサポート


リフレッシュサポート 
https://refreshsupport.wordpress.com/2017/06/27/「保養の公的支援を求める要望書」提出・記者会/
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