2017/01/07

みんなのデータサイトより 1/11 クラウドファンディング締切!【東京新聞にも掲載】



みんなのデータサイト(http://www.minnanods.net/soil/)より、協力依頼です。みんなのデータサイトでは、東日本土壌ベクレル測定マップをつくるべく、土壌測定に取り組んできました。汚染の実態を把握するために欠かせない土壌測定ですが、政府が取り組まないのなら、市民の力で、しかもセシウム134が測定できなくなる前に、と精力的に呼びかけてきました。

現在、

子ども達と未来のために「東日本土壌ベクレル測定マップ」を完成し国内外に広めたい!
https://moon-shot.org/projects/minnanods-map




現在の金額 ¥1,579,000 (78%)
目標金額 : ¥2,000,000

支援者数 142人

残りの日数 5日

このプロジェクトは、終了までに支援額が¥2,000,000に達した時点で成立となります。達成後にお申込みいただいた場合は、その時点で支払が確定します。

国がやらないなら市民でやろう!のべ4,000人超の市民と32の市民測定室とで、原発事故による放射能土壌汚染を「ベクレル」測定し17都県地図を作るプロジェクトの最終章。測定が足りていない「空白域」を採取測定して地図を完成させるための資金援助をお願いします。


 こんにちは。「みんなのデータサイト」事務局長の石丸と申します。

 東京電力福島第一原発事故以降、関東を中心に、東日本のあちこちの土壌を、私が所属するこどもみらい測定所でも数百検体測定してきましたが、放射性セシウムが検出されないケースはほとんどありませんでした。放射性セシウムはもはや「当たり前」にそこにあるものになってしまっています。

 では一体どこにどの程度汚染があるのか、東日本全体の土壌汚染状況を網羅したマップは残念ながら見当たりません(空間線量マップはありますが、実際の土壌そのものを測定したものではありません)。そこで2014年、みんなのデータサイトが主体となり、全国の市民の力を集めて、この土壌ベクレル測定プロジェクトを始めました。これから、みんなのデータサイトのはじまりとプロジェクトの説明を致します。どうか、このプロジェクトの内容をご理解頂き、お力をお貸し頂ければと思います。
 よろしくお願い申し上げます。



みんなのデータサイト 事務局長
こどもみらい測定所 代表  石丸偉丈

<みんなのデータサイトのはじまり>
~日本最大の市民放射能測定室のネットワーク・みんなのデータサイト~

 「みんなのデータサイト」は、全国の市民放射能測定室による測定データを集約し、一括で検索ができるようにした、他に類を見ないウェブサイトです。また、2016年10月現在、全国32の市民測定室がデータサイト独自の精度検定をクリアして参加している、日本で最大の市民放射能測定室のネットワーク組織でもあります。

~食品の放射能汚染測定データをつなぐことから始まった~

 2011年3月の東京電力福島第一原発事故により、食品の放射能汚染が深刻になり、全国に市民放射能測定室が立ち上がりました。それぞれの測定室で管理されていた測定結果データをひとつにまとめ、誰でも簡単に検索して測定結果を見られるようにしたのが、みんなのデータサイトの始まりです。 

 現在、ウェブサイトでは、食品データは約1万3千件が検索できるに至り、多くの方から「気になっていた食品のデータが載っていて参考になった」「各地のデータが見られて便利」といった声をいただいております。

 食品データについては、ぜひ、みんなのデータサイト食品検索トップページをご覧ください。
http://www.minnanods.net/






<国がやらない土壌ベクレル測定に着手!>
~市民が取り組む「国家的プロジェクト」~

 2014年になっても、国をはじめとして、どこでも東日本全域の土壌測定が行われる様子がありませんでした。この状況を見て「みんなのデータサイトが、これをやるべきなのではないか」という声が、内部から挙がっていました。

 しかし、2014年までに各測定室が行っていた土壌測定のデータは、採取深度も、採取場所の選定もバラバラで連結することはほぼ不可能でした。そこで、東日本全域で土壌汚染の比較が可能となるよう「深さ5センチ」で「マイクロホットスポット(環境濃縮)の土壌は含めない」などの統一した採取方法を定め、「いちから採取と測定をやり直して比較可能なデータを集めよう」と決断。市民の方々に協力を呼びかけて、2014年秋「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」をスタートさせました。

 測定料については、放射能の被害に苦しんでいる方々にご負担頂かずに数多くの地点のデータを集めるため、「無料」測定の決断をし、クラウドファンディングでの資金調達に挑みました。

 当初、多くの人から無謀と思われたこのプロジェクトは、お陰様で昨年のクラウドファンディングで200万円を超えるご支援をいただき、2016年10月末で、2,500地点を超える土壌を採取、無料測定してきています。

>>土壌プロジェクトトップページ

 測定データについては、周辺地域の測定結果と比べて極端に数値の高低があった場合には、採取場所や採取方法が適正であったかなど、事務局が随時確認を行い、データの精度を保つよう努力しています。

 事故後5年が経過し、東京電力福島第一原発事故は何事もなかったかのようになりつつ(されつつ)ある現在、帰還政策などが進められる中で、土壌のベクレル測定は重要度が増しています。データサイトでは今後も17都県の測定データを積み上げ、土壌汚染の現実をできるだけ正確に広範囲に捉えていきたいと思います。





〜 「未来」 に遺す貴重な記録として 〜

 このデータはまた、不幸な事故に遭遇した私たちが未来に遺す貴重な記録でもあります。未来を託す子どもたちのために、きちんと記録を遺していきたい。それが、大きな事故が引き起こされてしまった時代に生きる、私たち大人に課された責任ではないでしょうか。




〜WEB版土壌プロジェクトマップの紹介〜

 みんなのデータサイトは、WEBの技術を使って、大量の食品データを検索可能としており、土壌プロジェクトでは、様々なマップで土壌データを確認できるようにしています。

 それらは例えば以下のようなマップ(表)です。

 ・17都県全域のマップ
 ・各都県のマップ
 ・拡大可能版のマップ
 ・チェルノブイリとの仮比較マップ
 (+各都県データの一覧表)

 これらの使い方と説明をビデオにしましたので、どうぞご覧いただければ幸いです(3分弱)。

〜 ベラルーシ・ウクライナはやった! 日本政府は・・・〜

 チェルノブイリ原発の事故で、一番汚染を受けたベラルーシ、ウクライナの両国では、事故後5年の1991年に「チェルノブイリ法」を制定し、国として土壌のベクレル測定を行い、避難や作付け制限などの判断基準に使用しました。

 一方、福島第一原発事故後の日本では、文科省が航空機から空間線量モニタリングを行っています。また各自治体では空間線量(地上1メートル)も測定していますが、両国のような汚染地域全土に渡った土壌のベクレル測定を行っていません。避難解除や帰還政策も空間線量をベースに進んでいます。そのため、両国の測定数には及びませんが、市民力で多くの協力者の方々と共に、17都県という広範囲に渡る地域の土壌ベクレル測定に取り組んでいます。

~今でも100ベクレル/kgはドラム缶で厳重管理!?~

 原子力施設などでは「1キログラムあたり100ベクレル(100Bq/kg=クリアランス・レベル)」を越えると「低レベル放射性廃棄物」としてドラム缶に入れて管理しなくてはなりません。

 私たちが測定したマップを見ていただくと、青い点以外の地点が、100ベクレル/kg以上です。こんなにも広い範囲に本来「管理」しなくてはいけない放射性物質が広がっていることがわかります。

 一般の環境中にあってはならない量の放射性セシウムが、いまや東日本のかなりの範囲に存在することがわかっていただけると思います。

 また、これまでのデータサイトの測定で、事故当時セシウム134+137の値が20万Bq/kgの地点もみつかっており、それは低レベル放射性廃棄物の基準の2,000倍です。東日本の土壌汚染はチェルノブイリ原発事故と比べても決して「低い」汚染であるとはいえない状況があります。





~8,000ベクレル/kg以下の汚染土がアスファルトやコンクリートになる!~

 もう一方で、8,000Bq/kg以下の汚染土を全国の公共事業で利用する方針が決定されています(2016年3月30日)。原子力施設内のクリアランス・レベルの80倍という大きな矛盾を抱えながら、「減容化」対策の名の下に、コンクリートやアスファルトなどの混ぜ物として全国の公共事業で道路や学校、公民館などの材料としても今後利用されていることになりつつあります。すでに受け入れを表明した自治体もあり、大変な問題です。みなさんご存知でしたか。

【今回頂くご支援について】

<マップの完成まであと少し!土壌採取(無料)は1月まで>

~空白地域の採取を進めるために力をお貸しください~

 2014年から2年が経過し、多くの皆様に採取と資金のご支援で支えて頂きましたが、今まだ採取ができていない空白地域の採取をなんとか1月末までに終え、東日本全域に渡り情報網羅されたマップを完成させたいのです(2月には測定を、3月には入力を終え、マップを完成させる予定です)。是非、そのための活動資金をご支援ください!

 現在の「東日本土壌ベクレル測定プロジェクトマップ」のデータは、測定日の数値を掲載しているものですが、マップがしっかりと埋まりデータが揃うと、任意の年月日に補正したマップをより正確につくることができます。放射能の減衰補正計算によって「理論値」として、2011年当時に降下したデータに変換したり、将来の値に変換することが可能です。これら必要な場所、必要な時期のマップをつくることで、原発事故の様々な課題に対して役立つことが出来ればと願っています。

 特に、「避難指示解除」や、2017年3月に迫っている「賠償の打ち切り」の問題に対して、避難者や被災者団体にデータ提供することで、問題提起をできるものと考えます。

 また、海外のジャーナリストや原発問題に関心を寄せている方々に、英語で情報提供することによって、被災者の置かれた状況を理解して頂く手助けにもなり得ると思っています。

 「東日本土壌ベクレル測定プロジェクトマップ」が完成後に果たせる役割は、非常に大きなものであると確信していますので、どうか完成に漕ぎ着けられるよう、応援よろしくお願い致します。

〜高濃度に環境濃縮している場所の、測定・可視化をスタート〜

 現在おこなっている「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」では、東日本全域で汚染を「比較可能」にするため、局所的に周辺よりかなりセシウムの数値が高い「環境濃縮」(数千から数百万Bq/kg=マイクロホットスポット)のデータを混ぜずに実施してきました。

 しかし、マイクロホットスポットが各地の生活環境にあることは重大な問題であり、多くの皆さんから、みんなのデータサイトで取り組めないかというお声を頂いていました。

 そこで、私共は「Hotspot Investigators for Truth」(ホットスポットインベスティゲーターズ フォー トゥルース、通称:HIT)と連携し、「環境濃縮ベクレル測定プロジェクト」と題して測定データを可視化していく予定です。

 まずは50ヶ所の測定データを例にして、生活環境内にある注意すべき場所について、セシウムが集まって濃縮する原理(理由)を11種類に類型化してイラストなどを使ってわかりやすく示し、市民の皆様に認識して頂くとともに、特に子どもが近づいたり触ったりしないよう注意喚起をしていけたらと考えています。また、該当箇所について、除染・対処を行なうよう、自治体に呼びかけていきます。マイクロホットスポットの採取・測定については、被ばくのリスクや、送付が困難であることから、皆様に採取をお願いすることはせずに、HITと相談しながら最小限の被ばくリスクで進めてまいります。

以下、続きは https://moon-shot.org/projects/minnanods-map よりお読みください。

【東京新聞にも掲載されました!】

土壌調査 3000件へあと一歩 原発事故 17都県で市民測定 
2017年1月7日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/201701/CK2017010702000179.html

みんなのデータサイトの土壌汚染をまとめたページ


 東京電力福島第一原発事故に伴う土壌や食品の汚染を、市民が測定してまとめたウェブサイト「みんなのデータサイト」の運営者が、測定開始から二年間の土壌調査結果をまとめた冊子の発行準備を進めている。土壌汚染は、北海道を除く東日本十七都県の二千五百カ所以上を測定済み。さらに五百カ所超を調べ、冊子にまとめたいという。 (志村彰太)

 みんなのデータサイトは二〇一四年十月に始まった。市民が自前で用意した測定器を使い、現在は三十二カ所の「測定室」がある。サイトでは、土壌の採取場所と時期、放射性セシウムの濃度を地図にまとめている。一万三千件以上を調べた食品は、品目や購入・採取場所、計測時期、セシウム濃度を表にしている。測定費用は、民間団体の助成金や寄付で賄ってきた。

 事務局の小山貴弓(おやまきゆみ)さん(52)=東京都多摩市=は「土壌調査は三千件の目標まであと一歩に迫ってきた」と話す。特に神奈川、栃木、群馬各県のデータがまだ足りず、あと五百カ所以上測る必要があるという。

 このため、今月十一日まで「ムーンショット」というウェブサイトで二百万円の資金を募っている。「九月には冊子を発行したい」と小山さん。冊子には、土壌汚染のデータを描き込んだ地図に加え、測定者による分析も載せるという。

 食品の計測結果のまとめは、土壌の汚染状況との相関まで分析するため、さらに時間がかかる見込み。小山さんは「見えない放射線を可視化する取り組みに協力してほしい」と呼び掛けている。詳細は「みんなのデータサイト」か「ムーンショット」のウェブサイトで見ることができる。

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