2014/06/18

宮城・仙台 浪江町からの避難者の思いを聞く 〜「放射能被害を考える市民の会・みやぎ」〜

http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20140617ddlk04040028000c.html

東日本大震災:福島第1原発事故 

福島・浪江町から避難の大内さん、古里決別の思い語る 仙台で集会 /宮城

毎日新聞 2014年06月17日 地方版
 「放射能被害を考える市民の会・みやぎ」の集会が15日、仙台市青葉区であり、東京電力福島第1原発事故で福島県浪江町を追われ同市若林区に移住した接骨院経営、大内善一さん(50)と長男聡(あきら)さん(26)が放射能汚染の実情と古里への決別の思いを語った。
 大内さんは一時帰宅で4回、浪江町に入った際、線量計で各所を測定した結果を報告。JR常磐線浪江駅前にあるかつての自宅兼店舗裏の地表面で毎時約15マイクロシーベルト(年間被ばく量で約80ミリシーベルトに相当)を記録したと指摘した。町の山側の居住制限区域では昨年2月時点で同79マイクロシーベルトを示した場所もあったといい、毎回、国のモニタリングよりずっと高い数値が出ると述べた。その上で「古里に戻りたくても戻れない喪失感は強いが、戻れば命を削ることになる。無力感を抱え仮設住宅で暮らす避難町民に心のケアが必要だ」と訴えた。
 聡さんも柔道整復師の資格を取り、最近大内さんの接骨院で働き始めた。聡さんは「間もなく結婚する僕たちには放射能から逃げる選択肢しかない。浪江に戻る選択はもはやないと判断している。東北電力女川原発で事故が起きれば、仙台からさらに安全な所に移住することもいとわない」と話した。約40人の出席者からは「原発被災者の苦悩が分かった」との感想が聞かれた。
 同会は、市民の目線で原発事故をとらえ直そうと、市民や医師らが今年1月に発足させた。

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