「Eisbergの日記」より転載
原文はこちら→http://d.hatena.ne.jp/eisberg/20111201/1322719204
放射線防護協会
Dr. セバスティアン・プフルークバイル
報道発表
放射線防護協会:
放射線防護の原則は福島の原子炉災害の後も軽んじられてはならない。
放射線防護協会は問う:
住民は、核エネルギー利用の結果として出る死者や病人を何人容認するつもりだろうか?
放射線防護においては、特定の措置を取らないで済ませたいが為に、あらゆる
種類の汚染された食品やゴミを汚染されていないものと混ぜて「安全である」
として通用させることを禁止する国際的な合意があります。日本の官庁は現時
点において、食品の範囲、また地震と津波の被災地から出た瓦礫の範囲で、こ
の希釈禁止に抵触しています。ドイツ放射線防護協会は、この「希釈政策」を
停止するよう、緊急に勧告するものであります。さもなければ、日本の全国民
が、忍び足で迫ってくる汚染という形で、第二のフクシマに晒されることにな
るでしょう。空間的に明確な境界を定め、きちんと作られ監視された廃棄物置
き場を作らないと、防護は難しくなります。「混ぜて薄めた」食品についても
それは同じことが言えます。現在のまま汚染された物や食品を取り扱っていく
と、国民の健康に害を及ぼすことになるでしょう。
焼却や灰の海岸の埋め立てなどへの利用により、汚染物は日本の全県へ流通さ
れ始めていますが、放射線防護の観点からすれば、これは惨禍であります。そ
うすることにより、ごみ焼却施設の煙突から、あるいは海に廃棄された汚染灰
から、材料に含まれている放射性核種は順当に環境へと運び出されてしまいま
す。放射線防護協会は、この点に関する計画を中止することを、早急に勧告し
ます。
チェルノブイリ以降、ドイツでは数々の調査によって、胎児や幼児が放射線に
対し、これまで考えられていた以上に大変感受性が強い、という事が示されて
います。チェルノブイリ以降のヨーロッパでは、乳児死亡率、先天的奇形、女
児の死産の領域で大変重要な変化が起こっています。つまり、低~中程度の線
量で何十万人もの幼児が影響を受けているのです。ドイツの原子力発電所周辺
に住む幼児たちの癌・白血病の検査も、ほんの少しの線量増加でさえ、子供た
ちの健康にダメージを与えることを強く示しています。放射線防護協会は、少
なくとも汚染地の妊婦や子供の居る家庭を、これまでの場合よりももっと遠く
へ移住できるよう支援することを、早急に勧告します。協会としては、子供た
ちに20ミリシーベルト(年間)までの線量を認めることを、悲劇的で間違った
決定だと見ています。
日本で現在通用している食物中の放射線核種の閾値は、商業や農業の損失を保
護するものですが、しかし国民の放射線被害については保護してくれないので
す。この閾値は、著しい数の死に至る癌疾患、あるいは死には至らない癌疾患
が増え、その他にも多種多様な健康被害が起こるのを日本政府が受理している
ことを示している、と放射線防護協会は声を大にして指摘したい。いかなる政
府もこのようなやり方で、国民の健康を踏みにじってはならないのです。
放射線防護協会は、核エネルギー使用の利点と引き換えに、社会がどれほどの
数の死者や病人を許容するつもりがあるのかと言うことについて、全国民の間
で公の議論が不可欠と考えています。この論議は、日本だけに必要なものでは
ありません。それ以外の原子力ロビーと政治の世界でも、その議論はこれまで
阻止されてきたのです。
放射線防護協会は、日本の市民の皆さんに懇望します。できる限りの専門知識
を早急に身につけてください。皆さん、どうか食品の閾値を大幅に下げるよう、
そして食品検査を徹底させるように要求してください。既に日本の多くの都市
に組織されている独立した検査機関を支援してください。
放射線防護協会は、日本の科学者たちに懇望します。どうか日本の市民の側に
立ってください。そして、放射線とは何か、それがどんなダメージ引き起こす
かを、市民の皆さんに説明してください。
放射線防護協会
会長
Dr. セバスティアン・プフルークバイル
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参考
Dr. セバスティアン・プフルークバイルの日本講演のPPT(10・12)
「Chernobyl Germany Fukushima博士プフルークバイル講演」pdf
http://ux.getuploader.com/ni0615_up/
からもダウンロードできます。
【原文】
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