甲状腺癌の発見、7割近くが偶発 〜患者意識調査の結果〜
甲状腺癌患者のうち、7割近くは癌の発見が偶発的であることが、バイエル薬品の患者調査で分かった。人間ドック、健康診断での発覚や他疾患で受診した医師から指摘されるケースがほとんどで、自覚症状を有していたのは21.1%にとどまる。「更年期と勘違いしやすい」とする患者の声もあり、予後が比較的良好な甲状腺癌の早期発見に向けた啓発の必要性があらためて浮き彫りになった。
調査は、2014年10月1-10日に全国の甲状腺癌患者を対象に行い、20-80歳代の男女565人から回答を得た。発見のきっかけは、人間ドックや健康診断が36.3%、他疾患で受診した医師の指摘が29.7%で、計66%が偶発的であることが分かった。自覚のあった症状は喉や首、リンパの腫れ、しこり、ふくらみ、違和感が目立ったが、だるさや疲れやすさ、咳が続く、声がかれる、手指の震えなども挙がった。
これらの調査結果を受け、甲状腺疾患を専門とする伊藤病院(東京都渋谷区)学術顧問の高見博氏は「甲状腺癌は予後が良好で多くの患者が術後早期に日常生活へと戻れるが、気付いた時には進行している場合もあるため、違和感が続けば甲状腺専門の診療科で検診すべき」とコメントしている。
2014年11月13日
https://www.m3.com/open/clinical/news/article/269077/
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