ビタミンCで放射線障害軽減 防衛医科大、マウスで実験
2015年2月5日 朝日新聞より
http://www.asahi.com/articles/ASH2501TKH24ULBJ01G.html
強い放射線に被曝(ひばく)した後にビタミンCを大量投与すると、急性放射線障害が軽減されることをマウスの実験で確かめたとする論文を、防衛医科大のチームが発表した。米科学誌プロスワン電子版に5日掲載された。新しい放射線防護剤になる可能性があるという。
防衛医大の木下学准教授(免疫微生物学)らは、放射線障害の原因になる活性酸素を消し去る作用が強く、安全性も高いビタミンCに着目。水に溶かして飲ませたマウスは、被曝しても腸の障害が軽くなることを実験で見つけていた。
今回、マウスの全身に7・5シーベルトという過半数が死に至るほどの強い放射線をあて、直後に体重1キログラムあたり3グラムのビタミンCを腹部に注射した。すると骨髄の急性障害が軽くなり、15匹中14匹が2カ月間生き延びた。24時間後に注射した場合も大半が生存。直後と24時間後に半分ずつ注射しても効果があった。
ただ、今回の量は体重60キロの人だと180グラムにも相当する。木下さんは「今後、人体への取り入れ方を改良していけば、身近なビタミンCが新しい放射線防護剤になるかもしれない」と話している。
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