2015/09/02

ワカサギ:やっと食卓へ 赤城大沼、早朝から釣り客50人 「念願かなった」観光業者安堵 /群馬

(大人が嗜好品としてたまに食べることについては自己判断だと思います。ただ、子どもたちに食べさせるには、640ベクレルの1/10でも相当汚染度は高いと思いますし、まして、骨ごと食べる魚ですので、気になります。子ども全国ネット)


2015年9月2日 毎日新聞
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20150902ddlk10040156000c.html


2011年の東京電力福島第1原発事故以降、放射性セシウム濃度が高いためワカサギの出荷自粛が続いていた赤城大沼(前橋市)と榛名湖(高崎市)で1日、釣ったワカサギを持ち帰れるようになった。これまでは釣果を回収されていただけに、待ちわびた解禁に釣り愛好家や観光業者から喜びの声が上がった。【杉直樹】

赤城大沼では、毎年9月から翌年3月までワカサギ釣りを楽しめる。今年7〜8月に計8回実施した検査でセシウム濃度は1キロあたり47〜63ベクレルと、基準値(100ベクレル)を安定的に下回ったとして、県は1日、出荷自粛要請を解除した。

赤城大沼漁協の青木泰孝組合長(65)は、「ようやく念願がかなった」とほっとした表情。一時は客足が事故前の4割程度まで落ち込んだといい、「この4年間は、何度もワカサギを検査に出し、苦労の連続だった」と振り返る。事故直後にはワカサギから640ベクレルの放射性セシウムが検出された。現在の10倍に相当し、基準値を大幅に上回るレベル。漁業被害は、実態が伴わない「風評被害」ではなく、原発事故による実害そのものだった。

紆余(うよ)曲折を経て、赤城大沼には1日早朝から昨年同時期の2倍近い約50人の釣り客が訪れた。青木組合長は「赤城山の山頂周辺は温泉も出ないし、ワカサギ釣りが観光の生命線。まだ客足は戻りきっていないが、これから増えていくことを期待する」と話した。午前6時前から訪れたみどり市の会社員、蓮沼正臣さん(35)は半日で60匹を釣り上げた。「赤城のワカサギは大きいし、味も別格。臭みや苦みがほとんどない。持ち帰って天ぷらにして食べます」と話していた。
 

◇近年ない豊漁、榛名湖でも
一方、高崎市の榛名湖では約60人が早朝から釣り糸を垂らした。榛名湖漁協によると、多い人は約1800匹の釣果があったという。野口正博組合長は「やっと先が見えた。みんなが1000匹以上釣れる近年にない豊漁で、冬の氷上穴釣りにも期待したい」と話した。【増田勝彦】



ボートに乗り込みワカサギ釣りを楽しむ釣り客=赤城山の赤城大沼で 

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