http://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20160626263437.html
原子力災害をテーマにした講演会が25日、新潟市中央区の万代市民会館で開かれた。東京電力福島第1原発事故を防げなかった東電元幹部の刑事責任を追及する「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん(62)=福島県三春町=が「原発事故は終わらない」と題し、難航する汚染水対策など、福島が背負う課題を訴えた。
原発問題を考える市民団体が主催し、約110人が参加した。
福島第1原発事故によって生じた問題を語る武藤類子さん =25日、新潟市中央区 |
武藤さんは、第1原発の廃炉作業の中で汚染水が障害になっていると指摘。「東電は事故から間もないころ、粘土の遮水壁を計画していたが、債務超過による株価暴落などを懸念し、見送った。その後の対策も十分な効果が出ておらず、汚染水の問題は深刻化するばかりだ」と批判した。
県内各地の仮置き場に除染廃棄物が増え続けている現状など、被災者の生活再建に向けた課題も説明した。「避難で家族はばらばら。なりわいも奪われる。それが原発事故だ。放射能がなくならない限り、問題は終わらない」と語った。
会場の参加者からは「原子力という技術を国全体が求め、容認してきた部分があると思う。それが自分たちに跳ね返ってきたのが福島の事故だった」といった意見が上がった。
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