2016年6月28日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160628/ddl/k07/040/084000c
東京電力福島第1原発事故で汚染された稲わらなどの放射性廃棄物を焼き、体積を減らす仮設焼却施設を二本松市東和地区に建設する環境省の計画が、地元住民の反対運動で候補地見直しとなっていた問題で、同省が再び東和地区を候補地に選定していたことが27日、同省への取材で分かった。同省は28日から4日間、住民説明会を開き理解を求める。
同省は二本松市、本宮市、大玉村の3市村で出た10万8000トンの放射性廃棄物を二本松市で焼却処理する方針。2014年に東和地区にある市の自然公園内に建設する計画を住民に示したものの、「近くに小中学校や水源地がある。放射能汚染の恐れを否定できない」などとして地区住民の約7割が反対する署名を市に提出した。
これを受け、同省は15年5月、「市内全域で候補地を探す」として計画見直しを表明。県内各地に建設する焼却施設で唯一、設置場所が決まらない事態となっていた。だが、今回、再選定した候補地は前回から約1キロ南の民有地となった。
東和地区の住民で建設に反対する服部浩幸さん(47)は「環境省は住民の意思を無視している。『東和地区ありき』だ」と憤る。同省の担当者は「建設用地の面積などを考えると、東和地区が唯一の候補地だった」と話している。【土江洋範】
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