2016/09/24

セシウム評価、東電が釈明 「もう少し適切な表現あった」

2016年09月24日  福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160924-114087.php

東京電力が福島第1原発の港湾内で採取された海水の放射性物質濃度の評価を矮小(わいしょう)化するような表現をしていた問題を巡り、東電の広報担当者は23日、「もう少し適切な表現があった」と不適切な表現だったことを認めた。

東電は、港湾内の2地点でセシウム137の濃度が最高値を更新したにもかかわらず、分析結果を知らせる21日夜の報道関係者への一斉メールの本文に「最近の変動から見るとやや高めの傾向」と表記。担当者は、降雨時に放射性物質濃度が上昇する最近の傾向の範囲内で「有意な変動ではないと判断した」と釈明した。

東電によると「有意な変動」とは、放射性物質濃度が10倍以上に上昇した場合を指している。

一方、別の広報担当者は「(高濃度の汚染水が漏えいした)事故直後はもっと高かった」と述べた。

今回、最高値を更新した「1号機取水口」のセシウム137の濃度は1リットル当たり95ベクレルで、東電が水質管理の目標としている排水基準「告示濃度限度」で定める同90ベクレルを超えている。

現在の海水の放射性物質濃度を軽視するかのような発言で、放射性物質が外部に流出することに対する東電の見識が問われそうだ。

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