http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20160907-OYTNT50380.html
◆栗原市長「処理、国の責任で」
東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質を含む廃棄物の処理問題で、山本環境相は7日、栗原市金成の保管施設を視察した。山本環境相が県内の放射性廃棄物保管施設を視察するのは初めて。
施設には二つのビニールハウスがあり、国の基準値(1キロ・グラムあたり8000ベクレル)を超える放射能濃度が検出されながら法が定める指定を受けていない「未指定廃棄物」計約114トンが保管されている。山本環境相は、佐藤勇市長から保管状況の説明を受けながら、汚染稲わらが化学繊維の袋に入れられ、積み上げられたハウスの内部を視察した。
山本環境相は視察後、報道陣に「自分の目で確認し、早期に処理の方向性を見いださなければならないと認識した」と話したうえで、県内に指定廃棄物の処分場を建設する方針については「それが望ましいと思っているが、押しつけるということは避けたい」と語った。
佐藤市長は「就任1か月で見に来ていただいた」と早期視察を評価しつつ、「指定廃棄物だけでなく、すべての放射性廃棄物を国の責任で処理してほしい」と話した。
環境省や県によると、県内には指定廃棄物が39か所に約3404トン、未指定廃棄物が150か所に約2557トン、濃度が基準値以下で焼却処分が可能な廃棄物が約800か所に約4万7596トンある。
これらのうち、指定廃棄物については、環境省が昨年8月~今年1月に再測定を実施し、3分の2が基準値を下回ったことが判明。未指定廃棄物は、環境省が今年4月から濃度測定作業を進めており、近く結果が出る見通し。8000ベクレル以下の廃棄物は、県が6月から濃度測定を進めている。
放射性廃棄物の入った袋の前で佐藤市長(中央)から説明を受ける山本環境相(左) |
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