2015/01/30
桐生広人さんの「米国水爆実験ガンリスク報告からみる福島の甲状腺障害」電子出版へクラウドファンディング協力の呼びかけ
[311以前から被曝の問題に取り組んでこられたジャーナリストの桐生広人さんが電子出版をするための資金をクラウドファンディングで呼びかけています。「米国水爆実験ガンリスク報告からみる福島の甲状腺障害」というタイトルで、こうした著書の出版は、なかなか出版社が見つからない現状の中、皆さんの支援でぜひ公開できるようになればと思います。桐生さんは、これまで取材されてきたアメリカ・ビキニ水爆実験のガンリスクの評価と照らし合わせて、福島の甲状腺障害と内部被曝の関連を考えた時に、「ロンゲラップ島民の被害を教訓とし、福島の子供達の健康を守る有効な対策が取られるよう願う」と書かれています。2015年3月にAmazonのKindle版での電子出版をめざしています。 子ども全国ネット]
https://www.makuake.com/project/publication-hirotokiryuu/
前例になく多い福島の子供達の甲状腺ガン診断
福島県の甲状腺スクリーニング調査で、ガンと診断された子供達の数は前例になく多く市民の不安が高まった。調査検討委員会の専門家は放射線被曝が原因とは考えにくいとする一方で、統計的に有意とする学者もいるが今の時点で結論づけることはむずかしい。
そんな中で、2014年6月、アメリカ合衆国が60余年前に太平洋マーシャル諸島で行った、核実験による放射性降下物で被曝した島民たちのガンリスクに関する評価報告書のデジタルデータが利用可能になった。アメリカ国立衛生研究所報告書「ビキニとエニウェトク核兵器実験からの放射性降下物と被曝に関するマーシャル諸島の放射線量とガンリスク:要約」である。
被曝と甲状腺障害の関連は明らかとアメリカの報告書
私は1975年に、放射性降下物で被曝したロンゲラップ島民のネルソン・アンジャイン氏と、グリーンピースの船に乗り合わせたことがある。当時グリーンピースはフランスの核実験に反対する航海を太平洋で行っており、カメラマンとして従事していた時、被曝した島民の苦しみを彼から知らされたのだった。その後、1980年代から1990年代にかけて現地を4回訪れ、ロンゲラップ島民から数々の体験や健康被害について聞いた。その中で、特に甲状腺に障害を受けた子供達が多いことに衝撃を受けた。放射性ヨウ素131の内部被曝から甲状腺に機能障害をきたし成長障害、腫瘍やガンを患うようになっていた。
アメリカ国立衛生研究所の報告書は、核実験の放射性降下物による被曝を公式に認め、被曝線量の増加につれ、ガンリスクも増加したことを明確に記している。この報告書の中で、筆者が最も驚いたことは、高い被曝を受けたとするロンゲラップ環礁周辺の放射性物質の沈着図が、今も人々が住む福島と同程度のレベルと図示されていることだった。
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https://www.makuake.com/project/publication-hirotokiryuu/
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協力の呼びかけを大変ありがとうございます。また新たな福島県での甲状腺障害の発表があり、やはり被害は広がっているように思えます。本書では、何十年も前のデーターから学びヒントが得られることを目指しています。低い線量の被ばく影響は、わかっていないことが多い、のではなく、わかっていることはたくさんあります。ご協力のほど、よろしく御願いいたします。桐生拝。
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