2016/06/06

【報道まとめ】福島・飯舘村 17年3月31日避難指示解除へ

福島・飯舘村、来年3月末避難指示解除へ

2016年6 月6日 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG06H3R_W6A600C1000000/

東京電力福島第1原子力発電所事故で全域が避難区域の福島県飯舘村は6日、福島市内で村議会全員協議会を開き、避難指示の解除時期などを政府の原子力災害現地対策本部と協議した。対策本部は一部地域を除き、2017年3月末に解除する意向を表明した。

解除までの間、住民が自宅に夜間も滞在できる準備宿泊を今年7月1日に始める考えも示した。

飯舘村の菅野典雄村長はこれまで国に同様の内容を要望しており、村の考えに沿った形だ。今後、住民らに国の方針を説明する。

解除の対象は村の大半を占める居住制限区域と避難指示解除準備区域で、2区域の人口は4月末現在、1771世帯5924人。村にはほかに放射線量が高い帰還困難区域もある。

村は「解除時期を早く示してもらい、村民が見通しを持てるようにしたい」として4月以降、5回にわたり住民懇談会を開いて理解を求めてきたが、住民からは放射線や生活インフラに関する不安の声も上がっていた。

政府は昨年6月、福島の復興指針で、県内に残る居住制限区域と避難指示解除準備区域を2017年3月末までに解除する方針を示している。

▼原発事故の避難区域 政府が福島第1原発周辺の市町村への避難指示に基づき、住民の立ち入りを制限した区域。放射線量に応じ、年間50ミリシーベルト超を帰還困難区域、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下を居住制限区域、20ミリシーベルト以下を避難指示解除準備区域の3種類に分類。帰還困難区域は原則立ち入り禁止で、他の2区域は日中の出入りはできるが夜間の滞在は認められていない。〔共同〕



<原発避難>飯舘村 17年3月末解除へ

2016年6月7日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160607_63005.html 

東京電力福島第1原発事故で全村避難する福島県飯舘村について、国の原子力災害現地対策本部は6日、帰還困難区域を除き、帰還に向けた準備宿泊を7月1日に開始し、2017年3月31日に避難指示を解除する方針を村に伝えた。

解除対象は1770世帯5917人。村が4月、長泥地区(75世帯268人)を除いて来年3月に避難指示を解除し、長期宿泊の形で準備宿泊を7月に始めるよう国に求めていた。村側から異論は出ず、政府方針通り解除日程が近く正式に決まる見通し。

福島市の仮役場であった村議会全員協議会で、対策本部長の高木陽介経済産業副大臣が「住民説明会や戸別訪問で幅広く意見を伺ってきた」と経緯を説明。菅野典雄村長は「これからが勝負であり、国と協議しながら村を復興させたい」と述べた。

国は今後、住民説明会を開くなどした後、解除時期を月内に正式決定する。



飯舘の避難指示、17年3月31日解除へ 政府、要望受け入れ

2016年06月07日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160607-082130.php

政府は6日、東京電力福島第1原発事故で全村避難が続く飯舘村の帰還困難区域を除き、避難指示を来年3月31日に解除する方針を示した。これに伴い、帰還準備のための長期宿泊を今年7月1日から始める考えも示した。政府は今月中に正式決定する。

政府の原子力災害現地対策本部長を務める高木陽介経済産業副大臣が福島市飯野町で開かれた村議会全員協議会に出席、方針を伝えた。村と村議会は4月に同様の内容を国に要望しており、政府が村の方針を受け入れた形だ。

菅野典雄村長は「村の総意として(来年3月末の解除を)要望していた。これからが勝負。課題はあるが、協議を重ねて村の復興に取り組みたい」と述べた。政府は村の行政区長会議などの場でも住民に対し説明する方針で、高木氏は「解除は復興のスタート。出てきた課題を一つ一つ解決していきたい」と述べた。

政府の方針を受け、村は避難指示解除後の村づくりに向けた復興事業を加速させる。義務教育の9年間で一貫教育を展開するため、2018(平成30)年4月の再開を見込む村内での学校再開の準備をはじめ、原発事故で避難した住民向けの復興公営住宅、道の駅など復興拠点の整備、帰還住民が生活物資を購入できるようにする宅配事業の準備を進める方針だ。

来年3月末に避難指示が解除されるのは、村の大半を占める居住制限区域と、避難指示解除準備区域。対象の住民は5月31日現在、1770世帯5917人。解除後も避難指示が継続する帰還困難区域の長泥地区は、75世帯268人。







飯舘村 避難解除来年3月31日 帰還困難除き政府が方針

2016年6月7日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2016060731671

政府の原子力災害現地対策本部は6日、東京電力福島第一原発事故で全村避難している飯舘村について、帰還困難区域を除く居住制限、避難指示解除準備両区域の避難指示を平成29年3月31日に解除する方針を示した。帰還に向けた長期宿泊は今年7月1日から可能とする。村の要望を受け入れた形で、住民懇談会などを経て今月中に正式決定する見通し。

■来月から長期宿泊
6日、福島市の村飯野支所で開かれた村議会全員協議会で本部長を務める高木陽介経済産業副大臣が表明した。解除日を29年3月31日とした理由を「円卓会議や戸別訪問で幅広く住民の意見を聞き、来年3月には村での生活環境が一層整う見通しだと判断した」と述べた。

政府はこれまで避難区域の住民に許可した3カ月更新の準備宿泊ではなく、避難指示解除までの長期宿泊を初めて認めた。高木本部長は「村の意向を踏まえた。長期宿泊で出た課題を解決するため、他の避難区域と同様、住民の意見を聞く場を設ける」と説明した。

菅野典雄村長は「避難指示解除時期が決まったから終わりではない。村民の帰還に向けた生活環境整備に全力で取り組む」と語った。

村と政府は7日に村飯野支所で行政区長会議、12日に福島市の県青少年会館と飯野学習センターで住民説明会を開く。その後、近い時期に政府の原子力災害対策本部が解除日などを正式決定するとみられる。

飯舘村の避難区域別の世帯数と人口は【表】の通り。解除対象は居住制限、避難指示解除準備両区域を合わせた1770世帯、5917人で全人口の95・6%に当たる。解除時期が示されていない帰還困難区域の住民は75世帯、268人。村と村議会は4月5日、29年3月末の避難指示解除と7月1日からの長期宿泊開始を認めるよう国に要望した。




飯舘村避難指示 政府、解除方針示す 来年3月31日 帰還困難区域除く/福島

2016年6月7日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160607/ddl/k07/040/159000c

政府の原子力災害現地対策本部(本部長=高木陽介・副経済産業相)は6日、東京電力福島第1原発事故により全村避難が続く飯舘村の避難指示を来年3月31日に解除する方針を示した。村の要望通りの解除日程が提示されたため、このまま確定する見通し。全域避難した自治体では12日に解除予定の葛尾村に次いで3例目となる。

解除の対象(5月末現在)は「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」の計1770世帯5917人。放射線量が高い「帰還困難区域」(75世帯268人)は解除しない。

高木氏が6日の村議会全員協議会(非公開)で表明した。高木氏は「帰村に向けた見通しを早期に示すべきだという村の言葉を重く受け止めた」と話し、来年3月末までに公共施設の再開など避難指示解除の諸条件が整うと説明し、解除に理解を求めた。帰村に向けた住民の「準備宿泊」も7月1日から可能にすると明らかにした。

政府は昨年6月、原発周辺の市町村に出した避難指示について2017年3月末までに帰還困難区域を除き解除する方針を決定。飯舘村も今年4月、来年3月末の解除や、今年7月からの準備宿泊を政府に要望していた。

協議会後、記者団の取材に応じた菅野典雄村長は、来年3月末の解除を「村の総意」と改めて強調。今回、政府が示した解除日程について「ほっとしている。解除時期がここ(3月末)からずれることはない」と述べた。12日には、福島市内で国と合同の住民説明会を開く。

複数の村議によると、協議会では、年内の完了を目指す農地除染の徹底や、村民が抱いている放射性物質による健康不安に対し、国が丁寧に説明するよう求める意見が議員から上がったという。

福島市に避難している男性(67)は「解除時期が決まっても、ここからが大変だ」。実母(86)は村への帰還を望むものの、妻(59)は「放射性物質の不安が残るまま帰れるわけがない」と危惧しているという。高齢の母を1人で帰還させることはできず、男性は「家族の中でも答えはバラバラ。簡単に答えは出せない」と話した。【宮崎稔樹】

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