http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160530-OYTNT50109.html
東京電力福島第一原発で課題になっている放射性物質のトリチウムを含む汚染水の処理について、内堀知事は30日の定例記者会見で、「経済合理性だけでなく社会的な影響も含めて議論してほしい」と求めた。
トリチウムは水素に化学的性質が似ているため水から取り除くことが難しく、汚染水処理で問題になっている。経済産業省の作業部会は27日、5種類の方法を検討した結果、海洋放出が最も安上がりな上、処理期間が最も短いとする報告書をまとめた。
海洋放出について、内堀知事は「環境や風評に大きな影響を与えかねない問題」と指摘し、低コストや短期間処理に偏った議論への警戒感をにじませた。同省は9月までに、風評被害などの影響も含めて議論する新たな検討会を設け、トリチウムを含む汚染水の最適な処理方法について改めて議論するという。
トリチウム放出 重ねて反対表明・福島県漁連
2016年6月1日 河北新報http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160601_63050.html
東京電力福島第1原発の汚染水の浄化後に残る放射性物質「トリチウム」の処分方法を巡り、福島県漁連の野崎哲会長は31日、いわき市であった組合長会議で、トリチウムを含む水の海洋放出に反対する考えを重ねて示した。
会議では内閣府の担当者が、政府の検討会の内容を報告。野崎会長は「検討会の評価は基礎資料。トリチウム水の処理は経済効率性では考えられず、海洋放出には反対する」と述べた。組合長からも「海洋放出されれば、試験操業で積み重ねてきた努力が水の泡になる」との意見が出た。
政府の検討会は今春、技術的評価で海洋放出が最も短期間に低コストで処理できると公表。政府は新たな検討の場を設け、今後の対応を総合的に判断する。
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