2016/06/08

【報道まとめ】除染廃棄物 道路利用8000ベクレル以下

5千~8千ベクレル以下基準に 汚染土壌再利用で基本方針 環境省

2016/06/08 13:11 福島民報
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2016/06/post_13814.html



環境省は東京電力福島第一原発事故の除染で出た汚染土壌を道路整備などに再生利用する基本方針をまとめた。放射性物質濃度が一定基準以下になった土壌の使い方や利用可能濃度などを示した。
 
7日に東京で開いた有識者検討会で公表した。環境省は再生利用する土壌は放射性物質濃度が原則「1キロ当たり8千ベクレル以下」とする方向性を既に明らかにしていたが、基本方針では作業者の追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるよう、用途や作業期間に応じて利用可能濃度を「5千~8千ベクレル以下」と定めた。
 
道路の盛り土に使い、土砂やアスファルトで覆う作業を1年間続ける場合、汚染土壌の利用可能濃度は「6千ベクレル以下」となる。このケースで汚染されていない土砂などを50センチ以上かぶせると、周辺住民の追加被ばく線量は年間0.01ミリシーベルト以下にできるとしている。
 
再生利用は道路や防潮堤をはじめ県内外の公共事業の盛り土などに限定する。飛散・流出の防止など安全対策を徹底していく。ただ、実現には市町村や住民の理解を得られるかが課題となる。井上信治環境副大臣は検討会終了後、「安全性の確保と国民の信頼の醸成が重要だ。福島県外も含め、再利用に理解をいただきたい」と述べた。

道路利用8000ベクレル以下=福島汚染土、夏にも実証事業-環境省

2016年6月7日 時事通信
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016060700427&g=eqa

環境省は7日、東京電力福島第1原発事故後の除染で出た福島県内の汚染土について、道路などを整備する際の資材として再利用するための基本方針をまとめた。放射性物質の濃度が8000ベクレル以下になった汚染土を盛り土に活用し、その上を汚染されていない土砂で覆う手法を提示。これにより、周辺住民らの年間被ばく線量を健康上のリスクが最小限の0.01ミリシーベルト以下に抑えることができるとしている。

環境省は今夏にも、福島県南相馬市内で道路の基盤材へ再利用する実証事業を始める。

基本方針によると、道路整備などで盛り土に再利用するのは、用途や工期に応じて放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり5000~8000ベクレル以下に下がった汚染土。この盛り土の上に汚染されていない土砂、アスファルトなどを50~100センチ以上かぶせることで、周辺住民の年間被ばく線量を健康上の心配がないレベルまで抑えられる。


除染廃棄物 道路などの建設資材に再生利用へ

2016年6月7日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160607/k10010549011000.html

福島県内の除染で出た廃棄物の処分を巡って、環境省は放射性物質の濃度が一定の基準を下回れば、道路や防潮堤の建設資材などとして再生利用できるとした方針案をまとめました。そのうえで福島県を含む全国で再生利用を進めたいとする考えを明らかにしました。

政府は、福島県内の除染で出た、最大で東京ドーム18杯分に上る土などの廃棄物を中間貯蔵施設に搬入したうえで、30年以内に福島県外で最終処分する方針ですが、そのめどは立っていません。

このため、環境省は7日、東京都内で開いた有識者の会合で、廃棄物を再生利用するための方針案をまとめました。

案ではその用途として、道路や鉄道の盛り土をはじめ、防潮堤や海岸防災林、それに廃棄物の処分場の建設資材などとしていて、それぞれに再生利用できる廃棄物の放射性物質の濃度を1キロ当たり5000から8000ベクレル以下まで細かく定めています。

そのうえで、災害による廃棄物の流出や追加の被ばくを避けるため、場所に応じて廃棄物の上に最低10センチから1メートル以上の土やコンクリートなどをかぶせるよう求めています。

これまでの基準では、原子力関連施設から出た100ベクレル以下の廃棄物は再生利用できるとしていますが、環境省は管理が徹底できる公共事業に限り、濃度が比較的高いものでも利用できるとしています。

会合の後、井上環境副大臣は「再生利用は最終処分とは異なるもので、福島県の内外にかかわらず全国で進めていきたい。こういうやり方なら安全だと理解してもらう努力をしていきたい」と述べ、福島県内で再生利用を行った場合も、県外で最終処分を行う方針と矛盾しないとする考えを示しました。

そのうえで、「こういうやり方なら再生利用は安全だと理解してもらう努力をしていきたい」と述べました。


公共工事で除染土を再利用へ 全国の道路、防潮堤に

2016年6月7日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016060701001850.html

東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物の減量と再利用に向けた環境省の有識者検討会は7日、東京都内で会合を開き、放射性物質濃度が基準以下となった除染土を全国の公共工事で使うとする再利用の方針案を大筋で了承した。近く同省が正式決定する。

方針案によると、管理責任が明確で、長期間掘り返されることがない道路や防潮堤などの公共工事に利用先を限定。工事中の作業員や周辺住民の年間被ばく線量が1ミリシーベルト以下となるよう、用途や期間に応じて放射性セシウム濃度を1キログラム当たり5千~8千ベクレル以下と定めた。
(共同)



福島原発汚染土
公共工事に利用 一定の条件と対策の下で

毎日新聞2016年6月7日
http://mainichi.jp/articles/20160608/k00/00m/040/099000c

環境省の有識者検討会で方針了承される

東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染土の再利用について、環境省は7日の有識者検討会で、一定の条件と対策の下であれば放射性物質の濃度が1キロ当たり8000ベクレル以下の土を公共工事に使えるとの方針を示し、了承された。近く正式決定し、福島県の内外で再利用を進めたい考えだ。


環境省は、汚染土の用途ごとに建設作業員や一般住民の被ばく線量を推計。例えば、1キロ当たり8000ベクレルの汚染土を盛り土に使う場合、厚さ50センチ以上のコンクリートなどで覆えば、1メートル離れた場所で常時過ごす人の年間被ばく線量を0.01ミリシーベルト以下に抑えられると試算。健康に影響はないとした。

原子炉等規制法では、放射性廃棄物が制限なく再利用できるのは同100ベクレル以下。今回環境省は、再利用する場所が長期間掘り返されない道路や防潮堤などで、管理者も明確な公共工事に限定するため、問題ないと説明。放射性物質汚染対処特別措置法にならい、一般廃棄物として処分が可能な同8000ベクレル以下を基準とした。今後、福島県南相馬市で再利用の実証実験をする。

土を含む除染廃棄物は最大2200万立方メートル発生すると見込まれ、環境省は再利用してできるだけ減らしたい考え。残りは福島県内に建設する中間貯蔵施設に保管し、2045年3月までに同県外に運び出す計画だが、最終処分先は決まっていない。
【久野華代】

除染作業で出た汚染土などの仮置き場に積み上がる
無数のフレコンバッグ=福島県富岡町




8千ベクレル以下の汚染土再利用へ 環境省、盛り土など

2016年6月7日18時23分 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ6746YRJ67ULBJ008.html

環境省は7日、東京電力福島第一原発事故の除染で出た汚染土などについて、ふるい分けなどをして放射能濃度が1キロあたり8千ベクレル以下となったものは再利用が可能とする基本方針をまとめた。今後、道路や防潮堤の盛り土などでの活用をめざす。最大で2200万立方メートル発生するとされる汚染土の再利用を進め、福島県外での最終処分量を減らす。

基本方針では、汚染土などをきれいな土やアスファルトなどで覆うことで、近隣住民らの被曝(ひばく)を年0・01ミリシーベルト以下にする。作業者の被曝も年間1ミリ以下にするよう求めた。



除染土再利用を了承 環境省検討会、全国の公共工事で

2016/6/7 22:12 日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07H8I_X00C16A6CR8000/ 

東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物の減量と再利用に向けた環境省の有識者検討会は7日、東京都内で会合を開き、放射性物質濃度が基準以下となった除染土を全国の公共工事で使うとする再利用の方針案を大筋で了承した。近く同省が正式決定する。

方針案によると、管理責任が明確で、長期間掘り返されることがない道路や防潮堤などの公共工事に利用先を限定。工事中の作業員や周辺住民の年間被曝(ひばく)線量が1ミリシーベルト以下となるよう、用途や期間に応じて放射性セシウム濃度を1キログラム当たり5千~8千ベクレル以下と定めた。さらに工事終了後の住民の被曝線量が0.01ミリシーベルト以下となるよう土で厚く覆うとしている。災害時に想定される被害や復旧方法も示した。

通常の原発の廃炉で出る放射性廃棄物が制限なく再利用できる基準は1キログラム当たり100ベクレル以下で、今回は最大80倍の高い濃度に当たるが、同省の担当者は「対策や管理の下に使用することが前提で、全く別の基準だ」としている。

環境省は、技術開発のため福島県南相馬市で実際の廃棄物を使った実証試験を行う予定。有識者からは「どんなに技術開発を進めても、実際の利用先がなければ無駄になる」などの意見が出た。

井上信治環境副大臣は検討会終了後、報道陣に「安全性を確保することと、国民の信頼を醸成することが重要だ。福島県外も含め、再利用に理解をいただきたい」と述べた。

▼福島県内の除染廃棄物 国は最大2200万立方メートル(東京ドーム18杯分)と推計される除染廃棄物を福島県大熊、双葉両町の第1原発周囲に建設する中間貯蔵施設で最長30年間保管する。その後、県外に運んで最終処分する計画だが、そのままの量では処分場確保が難しく、減量が不可欠として、自然減衰や除去処理で放射性物質濃度を下げた土などを再利用する方策を検討している。〔共同〕

<原発事故>除染土 道路盛り土材に活用

2016年06月08日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160608_63008.html 

環境省は7日、東京電力福島第1原発事故で生じた除染廃棄物に関する有識者検討会を開き、除染土を再利用するための基本方針を示した。放射性物質濃度が基準以下となった土壌を道路整備の盛り土材など公共事業で使い、減量化を図る。南相馬市で本年度内に実証試験を始め、2025年度ごろまでの本格的な再利用を目指す。

国は福島県内の除染廃棄物を大熊、双葉両町に建設される中間貯蔵施設で最長30年保管した後、福島県外で最終処分する。最大2200万立方メートル(東京ドーム18個分)と推定される廃棄物を再利用で大幅に減らし、県外最終処分につなげたい考え。

基本方針は大筋で了承された。除染土は放射能濃度別に分離。低濃度の土壌について使途を限定した上で、福島県を含む全国の公共事業で使用する。

土壌を扱う作業員の年間被ばく線量を1ミリシーベルト以下とするため、再利用できる土壌の放射能濃度を1キログラム当たり5000~8000ベクレル以下とする。道路工事に使う場合、住民らの被ばく防止に向け、表面を汚染されていない土で厚く覆う。

南相馬市での実証試験は、市内の除染廃棄物の仮置き場内で実施する計画。約1800トンの土壌を分別し、安全性の確認やコストの算定を進める。

同省は濃度別に土壌を分離する技術開発を進め、他地域でも実証試験を行う方針。井上信治副大臣は「安全性の確認と国民の信頼醸成が重要。再利用に理解をいただきたい」と述べた。




0 件のコメント:

コメントを投稿