「里山除染」まず4町村 政府が実施方針、帰還促進へ環境整備
2016年9月6日 福島民友http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160906-109146.php
除染や森林整備などを組み合わせた対策により集落を取り巻く「里山」の環境改善を図る里山再生モデル事業について、政府が第1次実施地区として川俣、広野、川内、葛尾の県内4町村で行う方針を固めたことが5日、分かった。復興庁と農林水産省、環境省が6日に開く関係省庁プロジェクトチームの会議で正式に決める。市町村の事業計画が早期に完成した4町村から先行的に実施する方針だ。
モデル事業の対象区域は、東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た市町村や隣接する市町村が中心。先行して行う第1次実施地区は、市町村の事業計画が完成した地区の中から選定したとみられる。
復興庁などは、他の対象市町村でも事業計画ができ次第、モデル事業実施地区に認定する方針。
川俣町のモデル地区は、山木屋小周辺の「第2親子の森」の約2ヘクタール。植樹の体験活動などに取り組む学校林としての利用を再開するため、森林内の歩道を除染するほか、森林整備などに取り組む。広野町ではJヴィレッジ(楢葉、広野町)のスポーツ施設としての利用再開に向け、施設周辺の森林5ヘクタールを対象に行う。施設の利用者が森林散策などを再開できるよう除染や線量マップ作成に取り組む。
川内村では「かわうち保育園」周辺の森林9ヘクタールで重点的に環境整備を行い、今後帰村を検討する子育て世代などの不安解消を目指す。葛尾村では、村中心部にある村営住宅団地周辺の森林26ヘクタールで実施。森林整備と組み合わせた森林散策道や林道の除染を進める。
川内村では「かわうち保育園」周辺の森林9ヘクタールで重点的に環境整備を行い、今後帰村を検討する子育て世代などの不安解消を目指す。葛尾村では、村中心部にある村営住宅団地周辺の森林26ヘクタールで実施。森林整備と組み合わせた森林散策道や林道の除染を進める。
川俣、広野、川内、葛尾で 国の森林除染モデル事業第1弾/福島
2016年9月6日 福島民報http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2016/09/post_14144.html
東京電力福島第一原発事故に伴う森林除染を巡り、国は里山再生モデル事業の第1弾として川俣、広野、川内、葛尾の4町村で実施する方針を固めた。実施期間は平成28年度から31年度まで。復興庁と環境省、農林水産省による作業チーム「福島の森林・林業の再生のための関係省庁プロジェクトチーム」が6日に開く会合で正式決定する見通し。
川俣町は山木屋小の学校林「第二親子の森」約2ヘクタールで実施し、樹木の植栽や体験活動などに利用する。広野町はJヴィレッジ周辺の町有林約5ヘクタールで展開し、施設を訪れた観客らが散策などに活用できるようにする。川内村はかわうち保育園周辺の国有林と民有林合わせて約9ヘクタールを対象とし、若者や子育て世代が安心して生活できる環境を整備する。葛尾村は村中心部に位置する村営住宅団地周辺の国有林や民有林約26ヘクタールで行い、住民の帰還につなげる。
川俣、川内、葛尾3町村では国と各町村、広野町では町が実施主体となり、除染や間伐による森林整備、線量マップ作成などを組み合わせた事業を展開する。今後、詳細な事業計画作成に向けて調査に入る。事業を通じて放射線量の低減、林業再生に向けた効果的な手法を探り、県内の里山再生に役立てる。
国はモデル事業を県内10カ所程度で実施する方針。他の市町村についても順次、実施地区を決める。
福島の里山除染再生まず4カ所
2016年9月7日 河北新報http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201609/20160907_61012.html
東京電力福島第1原発事故の被害を受けた福島県内の森林再生策を検討する国のプロジェクトチームは6日、サッカー施設「Jヴィレッジ」(福島県広野町、楢葉町)に隣接する広野町の町有林など4カ所で、森林除染を含めた里山再生モデル事業に取り組むことを決めた。
事業対象はこのほか、川俣町の第2親子の森、川内村の「かわうち保育園」周辺、葛尾村の村営住宅団地周辺。川俣町では今秋から、ほか3地区では現地調査を経て来春から森林除染に着手し、2019年度まで放射線量を測定しながら除染効果を検証する。
東電が原発事故の対応拠点としているJヴィレッジは、県が19年4月の全面再開を目指している。モデル事業は町有林を除染し、施設利用者が遊歩道を散策できるようにする。
国は昨年12月、森林除染について、住宅周辺や日常的に住民らが立ち入る場所にとどめる方針を決定。地元自治体の要望を踏まえ、10カ所程度でモデル事業を実施する計画を定めた。本年度内に6カ所程度のモデル地域を追加決定する。
山本公一環境相は会合で「モデル事業をしっかり進め、実際に地元住民が里山に入り、森林を活用してもらうことが重要だ」と述べた。
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