2014/10/16
福島ルポ 季刊誌「ママレボ」で発信
福島第1原発事故で被災した地域の現状や人々が抱える問題を発信しようと、東京都のフリーライター和田秀子さんら女性を中心とした編集チームが、季刊誌「ママレボ」を発行している。母親らの問題意識を基に被ばくから子どもを守るための問題提起を続ける。
ママレボは「Mom‘sRevolution」の略語。副題に「ママの愛は世界を変える」を掲げる。編集長の和田さんは「原発事故の問題に対し最も大きな声を上げ、行動しているのはママたち」と、タイトルに込めた思いを説明する。
A4判、約30ページ。2012年6月に創刊し、ことし8月に第8号を発行した。和田さんらスタッフが取材、執筆、編集作業に当たる。
8号は「避難解除で『被災地』がなくなる日」と題する福島でのルポや、全国避難者情報システムの矛盾を突く論考「歴史から消される『避難者』」を掲載した。
「教えて!ママレボ博士」は毎号掲載のコーナーだ。8号では「福島の子どもたちの甲状腺がんは、被ばくの影響?」をテーマに取り上げた。
原発事故の後、和田さんは短文投稿サイト「ツイッター」などで、健康への影響を不安視する各地の女性らとつながりを広げた。「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」設立にも参加し、編集経験などのある女性と知り合い、ママレボ発行を思い立った。
「被ばくから子どもを守っていく」という編集方針に基づき、季刊誌発行に加え、ブログ「ママレボ通信」でも日々問題提起している。
和田さんは「放射能汚染に関することは『心配しすぎ』と言われて口に出しにくい状況も起きている。この冊子を通して問題にしっかりと向き合い、安心して暮らせる未来につなげていきたい」と話している。
1部400円。購入はママレボのサイトから。連絡先は編集部電子メールinfo.momsrebo@gmail.com
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201410/20141015_63029.html
「ママレボ」を手に、冊子発行の思いを語る和田さん
2014年10月15日
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