2015年3月20日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20150320/CK2015032002000154.html
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生後、主に福島県から茨城県内に避難した世帯に送られている情報誌「ふうあいおたより」の発行が続いている。二〇一二年七月の発刊から、年四回のペースで各世帯に郵送。編集スタッフは「これからも必要な情報を届けていきたい」と、最新の第十二号の発送作業を進めている。
「おたより」は県内約三十の支援団体でつくる「ふうあいねっと」(代表・原口弥生茨城大教授)が発行。通常時は避難者を含む八人が編集に携わる。十ページほどの誌面に盛り込むのは、避難中の人たちの声、福島の郷土料理レシピ、交流会やイベントのお知らせ、茨城の住宅情報など。福島の風景を写した写真などが毎号の表紙を飾る。市町村を通じて約千五百世帯(三千五百人)に郵送。関係団体や一部の公共施設でも置いているほか、「ふうあいねっと」のホームページから、発行済みの全十二号をダウンロードして読むこともできる。
浪江町から東海村に避難している「おたより」編集メンバーの女性(53)は、「避難したことが今も行政に伝わらず、情報が届かない人もいる。一人でも多くの方に受け取ってほしい。読めばほっとした気持ちになる」。原口代表は「県内の人々ともつながりながら、(避難者を)忘れていないよ、というメッセージを届けたい」と話す。「ふうあいねっと」は福島県や民間企業などの助成を受けて活動し、趣旨に賛同する個人の寄付も募っている。振込先などの問い合わせは茨城大内の事務局=電029(233)1370
県内に避難した人々に発送される「ふうあいおたより」。 楢葉町内で撮影された桜が最新号の表紙を彩っている =水戸市の茨城大で |
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