除染:高校生に作業…労基法違反の恐れ 栃木・那須の会社／栃木

［何しろ、放射線管理が必要な環境だということが末端の業者では習知すらされていないのではないかと不安になる除染作業の現場ですから、いずれ、こうしたことは起こる可能性がありました。それでも、こうしたアルバイトによる雇用契約があるからこそ、問題になっています。
それすらない、ボランティアでの作業、自衛のための作業では、学生や子どもの被ばくが守られているでしょうか。除染作業は、被ばく労働でもあります。それでも、子どもたちを守るために、市民が自らやらざるを得ない中で取り組んでいます。ぜひとも、自らも、そして若い世代も守られる配慮のもとで、取り組んでいきたいと思います。］

　東京電力福島第１原発事故に伴い、栃木県那須町が独自に財政負担して実施している住宅除染で、同町の建設会社がアルバイトの高校生に作業をさせていたことが２５日、同町への取材で分かった。労働基準法に抵触する恐れがあり、町は１１月に大田原労働基準監督署に報告するとともに、建設会社社長を口頭で厳重注意した。

　同町によると、建設会社は昨年８月、当時高校２年生だった町外在住の男子高校生１人を雇い、３年生になった今年５月まで計３６日間、町内の住宅の除染現場で一輪車で砂利を運ぶ作業に当たらせたという。今年１０月、町に文書で情報提供があり発覚した。社長は町の調査に「高校生と認識していたが、違法性に考えが至らなかった」と話したという。

　労基法は有害放射線を発散する場所で１８歳未満の者を働かせることを禁じており、厚生労働省は除染作業が禁止の業務にあたるとする見解を出している。


毎日新聞　
2014年12月25日

http://mainichi.jp/select/news/m20141225k0000e040170000c.html?fm=mnm