2016/08/10

福島の子ら「北の夏」満喫 豊富・久世さん運営の保養所 /北海道

2016年8月10日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160810/ddl/k01/040/518000c

高レベル放射性廃棄物関連施設に対する反対運動を続ける豊富町の酪農家、久世薫嗣さん(72)が町内で運営する保養所「エベコロベツ自給のむら」で7月24日〜今月8日、福島などの小中学生4人が酪農体験や海水浴など、道北の夏を楽しんだ。

保養所は、東京電力福島第1原発の事故に被災した子どもに転地保養してもらおうと、久世さんが購入した空き家を改築し開設。原発事故で放射性物質が飛散した関東地方の子どもも対象とし、今年3月に被災地支援団体を通じ初めて3人を受け入れた。

今回は福島県の福島、いわき両市の小中学生3人と、埼玉県三郷市の小学生1人が、掃除、洗濯など自分たちで協力していく共同生活を送った。

自然の中で遊ぶだけでなく、牧場での酪農体験や、新鮮な牛乳を使ったバターやチーズなどの乳製品作りや料理などにも挑戦。神奈川県の大学生の市川智之さん(23)と、久世さんの農場でファームステイした経験のある東京の高校1年、島優香里さん(16)がボランティアで一緒に生活し、サポートした。

福島市の中学1年、朽木滉貴さん(13)は「事故後は外で遊んだり、海水浴に行ったりできなかったし、牧場での牛への草やりなどここでしかできない経験ができて楽しい」、いわき市の中学1年、小助川秀さん(12)は「ボランティアの人と友だちみたいに過ごせて楽しい」と話していた。

活動を継続するため寄付を募っている。問い合わせは久世さん(090・8898・0667)。
【横田信行】

0 件のコメント:

コメントを投稿