2016/08/30

栃木)子どもたちの甲状腺検査実施へ 再選した塩谷町長

2016年8月30日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ8Y4R1BJ8YUUHB00P.html

東京電力福島第一原発事故で汚染された稲わらなどの指定廃棄物処分場の候補地問題で、白紙撤回を掲げて塩谷町長選で再選を果たした見形和久町長(63)が29日、主に子どもたちを対象に町独自で行う甲状腺検査に対する助成を、町の一般会計補正予算案に盛り込んだことを明らかにした。

助成は選挙公約で、同日の初登庁の際、就任式に参加した職員を前に「言葉だけではダメだ!」と説明。「1万2千人の町民の命と町の基幹産業の農業の水源である高原山の自然を守ることに、一丸となって取り組みましょう」と呼びかけた。

見形町長はこの朝、町役場前で町民と町職員計約100人の拍手に迎えられた。1977年から町職員として約30年間積みあげてきた実績に対し、「がんばれ」の声があがった。歓迎の花束を受け取ると「責任は重く、身が引き締まります」とお礼を述べた。

助成は132万4千円で、補正予算案は来月2日に開会する定例町議会に提出する。甲状腺は超音波で検査し、県保健衛生事業団に委託する。2011年3月の原発事故当時、18歳以下の町内の約1800人が対象だ。今回は、その15%にあたる300人を議会承認後に公募し、来年2月の土、日の2日間に検査を実施する。1人当たりの検査費用は6480円。町は半額程度の補助を想定しており、3千円の自己負担で受けられる。

見形町長はこのほか、耐震対策としての新庁舎建設問題や空き家対策なども取り組むとした。

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見形町長は28日に1期目の任期が満了した。この期の退職金は、12年8月に初当選した際に公約通り返上するとしていた。だが退職手当は県市町村総合事務組合で共同処理されているため、ゼロにするのは難しい。このため町によると、算出基準になる任期満了時の月給を1円とし、退職金は20円とする見通し。給与3割カットと合わせ、4年間で約3700万円の財政効果が出たという。(梶山天)


町長選で再選して初登庁し、職員に花束をもらう塩谷町の見形和久町長

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