2016/08/07

栃木/塩谷町長、指定廃棄物処分場建設に反対し続けてきた見形氏再選


塩谷町長に現職再選=指定廃棄物処分場の建設反対
2016年8月7日 時事通信
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016080700267&g=pol

任期満了に伴う栃木県塩谷町長選が7日投開票され、無所属現職の見形和久氏(63)が、無所属元職の手塚功一氏(67)=自民推薦=を破り、再選を果たした。

東京電力福島第1原発事故で栃木県内に発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処分場建設をめぐり、国は2014年7月に同町内の国有林を候補地に選定。見形氏は付近に環境省の名水百選に選ばれた「尚仁沢湧水」があることなどから、引き続き建設反対を訴え、支持を集めた。

見形氏の再選で、国と同町の対立が今後も続きそうだ。手塚氏は処分場の建設には反対するものの、国との話し合いを通じて解決の糸口を探るべきだと主張したが、及ばなかった。 




見形氏が一騎打ち制し再選 手塚氏退ける 塩谷町長選
2016年8月8日 下野新聞
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/politics/news/20160808/2411294



任期満了に伴う塩谷町長選は7日投開票が行われ、無所属で現職の見形和久(みかたかずひさ)氏(63)が無所属前職の手塚功一(てづかこういち)氏(67)=自民党推薦=を820票差で退け、再選を果たした。当日の有権者数は10296人。投票率は78・77%で前回(78・53%)を0・24ポイント上回った。

町内の国有林が候補地に選定された、放射性物質を含む指定廃棄物の処分場問題が大きな争点になった。政権与党とのパイプ生かした解決を訴える手塚氏に対し、見形氏は候補地選定以降、白紙撤回を求める住民と歩んだ実績を強調した。「処分場にイエスかノーか」を問う陣営の運動が浸透し、逃げ切った。

同日午後10時ごろ、同町玉生の選挙事務所に当選の一報が入ると、集まった支持者から大きな拍手がわき上がった。



塩谷町長に見形氏再選 指定廃棄物の処分場建設に反対
2016年8月8日  東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016080802000106.html

東京電力福島第一原発事故で発生した高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の処分場建設計画を巡り、栃木県の候補地となっている塩谷(しおや)町で七日、町長選が投開票され、無所属現職の見形(みかた)和久さん(63)が、自民党推薦で無所属元職の手塚功一さん(67)を破り、再選を果たした。

町は二〇一四年七月に処分場候補地に選ばれたが、見形さんは国との協議を一貫して拒否。昨年九月の記録的豪雨で候補地の一部が冠水したため「候補地を返上した」とも主張しており、国は今後も難しい対応を迫られそうだ。

町長選は、国の処分場計画への対応を争点に一騎打ちとなった。ともに候補地の「白紙撤回」を訴えたが、見形さんは町以外の国内一カ所で指定廃棄物を処分すべきだと主張。民進党の国会議員や県議、自民系の町議からも支援を受けた。手塚さんは、自民党とのつながりを生かし二年で問題を解決に導くとした。

指定廃棄物は、国が栃木、千葉、茨城、群馬、宮城の五県にそれぞれ処分場を建設する方針を示している。ただ、各県とも反対の声が強く、計画は進んでいない。




塩谷町長選で再選の見形さん 「指定廃棄物」処分場問題、1年で解決の道筋を
2016年8月9日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201608/CK2016080902000172.html

「一年で道筋を定める」。七日投開票された塩谷町長選で、再選を果たした無所属現職の見形(みかた)和久さん(63)は、高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の処分場(長期管理施設)問題の解決に向け、町民への誓いを打ち立てた。町内の国有林が処分場候補地に選ばれ、二年以上も停滞する問題への対応が争点となった選挙戦。国の新たな動きも見込まれる中、二期目への強い決意をにじませた。 (中川耕平、藤原哲也)

「住民と一体となり闘ってきた。引き続き、協力して取り組みたい」

無所属元職の手塚功一さん(67)=自民推薦=との一騎打ちを制した見形さんは七日夜、事務所で取材に応じ、国から候補地を提示された二〇一四年以降の二年で、町民が指定廃棄物への理解を深めたことが、候補地の白紙撤回を求める自身の政策への評価につながったと分析した。

白紙撤回に向けた具体的な手法は、指定廃棄物の現状を把握するため、環境省が県内約四十カ所で進めている放射性物質濃度の再測定結果が九月にも公表されることを見据え「(国が処分場を建設する方針の)他県と協力し、再測定結果に応じた対応を考えていく」とした。

選挙戦でも強調してきた「一年で解決への道筋をつける」という言葉の意味は「白紙撤回まで、どういうふうに進めるのかを決めること」と補足。最終的には町以外の国内一カ所で指定廃棄物を処分することを持論とし「問題の完全解決はまだまだ先」とも語った。

処分場問題以外にも、町は多くの課題を抱える。今年四月には人口が一万二千人を割り込み、県内二十五市町の中で最少になった。二期目では人口減少対策をはじめ、目に見える形での結果も求められそうだ。

一方、落選した手塚さんは自民党や福田富一知事とのパイプを生かし、処分場問題を「二年で解決する」と訴えたが、見形さんに一二年の前回選挙より多い八百二十票差をつけられた。「町民の意識が『指定廃棄物を一生懸命やったのは見形君だ』ととらえたと思う」と取材に答えた。

投票率は、前回を0・24ポイント上回る78・77%。当日有権者数は一万二百九十六人だった。

◇塩谷町長選確定得票
当 4,438 見形和久 無現
  3,618 手塚功一 無元

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