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本日、福島県政記者クラブで「311甲状腺がん家族の会」の会見が行われた。
原発事故以降、福島県で当時18歳以下だった子どもに対して行われている甲状腺がん検査が縮小されようとしているため、家族の会が、検査規模を縮小するようなことはやめてほしいという要望書を本日、福島県に提出をしたためだ。
県民健康調査検討委員会の星座長や、県小児科医会長の大神氏は先日、福島民友のインタビューに答え「これまでの検査で具体的にデメリットを被った人もいる」「検査をすることで治療をしなくてよいがんまで見つけている可能性がある。過剰診断につながり、このままではがんが多数見つかったという事実だけ残って新たな風評被害につながる」などと述べて、検査縮小を示唆した。
しかし、家族の会の代表世話人で弁護士の河合弘之さんは、
「検査を受けることでデメリットが生じるというが、たった5分ほどのエコー検査に時間をとられることが、配慮すべきほどのデメリットだとは思えない。もし、がんが見つかれば早く治療をできるわだから、デメリットなどない」と述べ、「今日は、県民健康調査の担当課長に具体的なデメリットは何か、と尋ねたが、明確な答えは得られなかった」と疑問を呈した。
また、世話人、副代表の武本さんは、
「治療は〝過剰〟があるかもしれないが、検診に〝過剰〟はないはず。被ばくしたという現実はあるのだから、検診をしてもしがんが見つかれば、治療の必要があるがんかどうかを見極めて、慎重に治療に当たればよいだけ。縮小すれば余計に不安を助長する」
と述べて、検査をしっかりやってほしいと要望した。
さらに、内科医の牛山氏は、
「チェルノブイリでは、5年目以降から甲状腺がんが増えたのに、この段階で規模を縮小するなんてあってはならない。
県立医大の鈴木医師が公表した手術症例を見ても、リンパ節転移があったりと、90%以上が手術して当然の状況だった。けっして過剰診断ではない」
と、規模縮小の動きを批判した。
311家族の会の要望に対して福島県は、
「5年目以降から、甲状腺がんが増えたという点には注目している」と話し、規模縮小するか否かを見直すことに対して含みを持たせた。
しかし、2年に一度、県から送られてくる甲状腺がん検査のお知らせには、「今後、検診の案内が必要ない方はチェックしてください」という新たな項目がもうけられているという。
今後、家族の会では、福島県立医大にも要望書を提出する予定。
また、一般社団法人「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト 郡山」では、県民健康調査・甲状腺検査に関しての要望書の提出についての賛同のお願いをホームページで呼びかけている。
http://kodomo-kenkotomirai.blogspot.jp/2016/…/blog-post.html
(和田秀子・ライター、ママレボ編集責任者)
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