2016/08/10

台湾・桃園市長「千葉の食品安全」太鼓判 知事訪台、輸入規制解除目指す

2016年8月10日 産経ニュース
http://www.sankei.com/region/news/160810/rgn1608100024-n1.html


【桃園(台湾)=中辻健太郎】森田健作知事は9日、台湾入りした。10日まで滞在し、陳建仁副総統との会談などを通して、平成23年の東京電力福島第1原発事故以来続いている本県産食品の輸入規制の解除を要請するのが目的だ。9日には台湾最大規模の国際空港を擁する桃園市の鄭文燦市長を訪問。鄭市長は「千葉と東北は距離があるのに、なぜ輸入制限されたのか理解できない」と規制に疑問を投げかけ、解除に向けて前向きに取り組む姿勢を明かした。


森田知事は桃園市庁舎で鄭市長と会談後、同市議ら関係者が見守る中、観光や教育といった各分野で交流を深めていくことを盛り込んだ協定を締結した。


鄭市長は昨年9月に本県を訪問していた。同市から「友好協定を結びたい」とする申し入れがあったといい、今年2月に同市で開かれた台湾の国民的イベント「台湾ランタンフェスティバル」に千葉県や成田市が参加するなどして両者間で交流を深めていた。


鄭市長は本県産の食品の輸入規制について、「千葉の農水産物はすごく安全だと思う。(放射能の)検査で問題ないというデータも取れている」と説明。規制解除後は市内のデパートで物産展を開く構想も明かし、「より一層交流を発展させたい」と話した。


森田知事は、会談の中で経済関係の発展に向けて同市に訪問団を送ることを決めたといい、「経済や観光、ビジネスなど多分野で友情を深めたい」と笑顔で意欲を示した。


森田知事の訪台は約2年ぶり3回目。1月の総統選で民主進歩党の蔡英文氏が当選し、新政権が発足してからは初の訪台で、職員5人が同行した。費用は約350万円。


県によると、森田知事は輸入規制の早期解除を目指していたところ、7月下旬に台湾側から「副総統なら早期に会談が可能」と連絡が入り、急遽(きゅうきょ)訪台を決定した。10日には台湾総統府を表敬訪問し、陳副総統と経済や貿易などについての意見交換を行う中で、県産食品の安全性をアピールする方針。

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