http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/287791.html
東日本大震災の被災地を離れた県外避難者の支援を考えるシンポジウムが2日、静岡市葵区で開かれた。静岡、愛知、三重の各県で活動する支援者ら計15人が参加し、県外避難者の現状と今後必要な支援について意見交換した。
震災から5年半が経過した現在、静岡県内には東北4県からの避難者が約800人いる。シンポジウム第1部で、福島県田村市から母子3人で浜松市に自主避難した大竹真希子さんは「福島に残った家族や親戚などとの“心の隙間”が広がっている」と苦悩を打ち明けた。
東京電力福島第1原発事故の避難指示区域外の避難者に対し、県外避難者も含めて支給されている住宅手当の現行制度は来年3月末で終了する。大竹さんは「子供の健康を考えて浜松にとどまるつもりだが、今後も生計を立てることができるか不安」と述べた。
第2部では2グループに分かれ、県外避難者の孤立を防ぐことをテーマに議論を交わした。参加者からは「震災記憶の風化が心配」「支援には民間団体と行政の連携が不可欠」などの声が上がった。
シンポジウムは名古屋市を拠点に活動するNPO法人レスキューストックヤード(栗田暢之代表理事)が呼び掛けた。栗田代表理事は「東海4県で支援者ネットワークをつくり、丁寧に県外避難者の困り事を拾い上げていきたい」と意欲を示した。
東日本大震災の被災地を離れた県外避難者支援について意見交換する参加者 =2日午後、静岡市葵区 |
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