2016年10月2日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20161002/ddl/k07/040/153000c
東京電力福島第1原発事故からの今後の復興のあり方を議論するシンポジウムが1日、二本松市であった。避難者や有識者らが、約400人の来場者を前に、避難や賠償の有無で生じる被災者間の分断を乗り越え、連帯する必要性を訴えた。
裁判で国や東電に損害賠償などを求める全国各地の避難者ら約1万人で作る「原発被害者訴訟原告団全国連絡会」が主催した。
帰還困難区域に指定される浪江町津島地区の三瓶春江さん(56)は、被ばく線量や東電からの賠償の金額を巡って、避難先の住民から差別を受ける恐れを抱いている。「引っ越しのあいさつ回りでも、『津島から来た』と胸を張って言えない人がいる」と漏らした。
元福島大学長の今野順夫さんは「避難先と避難元の自治体の協力、相互の住民間の連帯が重要だ。すぐに帰れないが条件が整えば帰りたいという避難者も多いのに、避難指示解除は帰還か移住の二者択一を迫る」と強調。行政サービスを受けやすい避難先自治体との二重の住民票を認めるよう求めた。【土江洋範】
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