http://www.minpo.jp/news/detail/2015073124418
東京電力は30日、福島第一原発3号機の使用済み核燃料プールに落下した約20トンの燃料取扱機を8月2日にクレーンで撤去すると発表した。プール内の最大のがれきで、撤去できれば燃料取り出しに向け大きく前進する。しかし、誤って落下させれば燃料の損傷などにつながりかねず、作業の成否が今後の廃炉工程の進捗(しんちょく)に影響を与える。
作業は同日の午前中に実施する予定。2基のクレーンに取り付けた専用の器具を燃料取扱機の3カ所に引っ掛けてつり上げる。撤去中に揺れや回転でプールと原子炉を隔てるゲートに接触しないよう慎重に作業する。
万が一、ゲートに接触し、プールの水が漏れだした場合に備えて、注水用のポンプや漏出を低減する充填(じゅうてん)剤を準備する。作業員の安全確保のため、3号機周辺の立ち入りを禁止し、構内の屋外作業を中止する。東電の担当者は「落下させたりぶつけたりしないよう、万全の態勢で臨みたい」としている。
3号機のプールには566本の燃料が残っている。政府と東電は当初、今年度中に燃料取り出しを開始する予定だったが、トラブルなどでがれき撤去が遅れ、開始時期を平成29年度中と変更した。
燃料交換機の撤去のイメージ図(東京電力提供) |
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