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日本「魚の放射性セシウム、基準値以下」 韓国「基準値は安全値ではなく、管理基準」
日本から輸入される農水畜産物に対する放射能検査が強化されたなか、 ソウル可楽洞の水産物市場で保健環境研究院職員が携帯用放射能測定機を使い、 万一の汚染に備え韓国産農水産物も放射能汚染度を検査している=資料写真//ハンギョレ新聞社 |
両国は24日の2カ国間協議を通じて、2013年9月から施行された福島周辺8県の50種類の水産物に対する韓国の輸入禁止措置について、それぞれの立場を確認する予定だ。2カ国間協議で合意を目指すよりは、今後パネル(審議委員会)の設置など、本格的な紛争の段階に入る可能性が高い。産業通商資源部は、輸入規制は、韓国国民の安全を考慮した措置であることを説明し、紛争解決手続きに対応するという立場を示している。
これに先立ち、日本は韓国の輸入制限措置がWTOの衛生・検疫関連協定を違反しているとして、5月21日、2か国間協議を申請した。また、日本政府は、水産庁のホームページに日本産水産物に対する韓国の専門家委員会との共同調査の結果を公開した。昨年9月、韓国政府は、原子力専門家や消費者団体など、民間の専門家12人で「日本産食品の放射能安全管理専門家委員会」を組織し、昨年12月と今年1月、福島と青森、北海道沿岸で獲れた魚の7種類を検査した。 2月には、海水も採取し検査した。
日本が公開した調査結果によると、同じ魚種に対する両国の実験結果、放射性セシウムの成分は基準値を大きく下回る程度で検出された。専門家委員会の委員長イ・ジェギ漢陽大学教授(原子力工学)は、「魚に含まれたセシウムは基準値の100ベクレル(Bq=放射能活動の量を表す単位、1秒に放射性崩壊が1回発生した場合が1ベクレル)未満で検出されており、両国の調査結果に大きな差はなかった」と明らかにした。専門家委員会は、別途の解釈を付けずに、データを整理して報告書をまとめる計画だ。ただし、福島沖で昨年12月にとれた真鰈の場合、日本の検査では2.7ベクレル、韓国の検査では8.1ベクレルが検出され、他の魚種に比べて検出量の差が大きかった。これについて実験を担当した原子力研究院の関係者は、「魚の個体の違いによる差で、一桁以下の数値の差は有意味ではない」と述べた。
しかし、基準値未満の検出は、すでに予見された結果であり、この基準値が国民健康の安全を考えるときに、決して絶対値にはなれないという反論も多い。キム・イクチュン東国大学教授(微生物学)は、「医学では、放射能被曝量とがんの発生が正比例することは、教科書にも載っている。基準値は医学的根拠がある安全値ではなく、国の管理基準にすぎず、日本産の魚から放射性セシウムが検出されているにもかかわらず、100ベクレル以下のという理由だけで、輸入を再開して放射能汚染食品を食べろというのは、妥当ではない」と反論した。
日本の反対で、今回の調査は水産物と海水に限定され、海底堆積物は対象に含まれなかった。これに対してキム教授は「海底堆積物には、放射性物質がさらに蓄積される。日本は、独自の測定が信頼できるものであると主張するが、韓国調査団の直接調査を日本が拒否したことについて、強く責任を問わなければならない」と付け加えた。
原発に対する日本政府の統制が完全ではないという意見なども、2国間協議で争点になるものと見られる。今回の2国間協議と最近の韓日外相会談を契機に作られた両国交流の雰囲気が、水産物をめぐる通商懸案にどのような影響を与えるかも注目される。
ソン・ギョンファ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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