http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015062202000121.html
「支援法に掲げられた理念が守られず『骨抜き』になっている」 と訴える支援者や避難者=21日、東京都千代田区で |
主催は、被災者や支援者の六十三団体でつくる「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」。約二百人が集まった。
福島市から札幌市に子どもと避難している会社経営中手聖一さん(54)は、被災者らが自らの意思で避難や帰還などを選択できるよう支援する支援法ができた経緯を説明。
「やっと守ってくれる法律ができたと思ったが、政府は被災者の声に耳を傾けず賠償を打ち切り、支援無き自力避難や望まぬ帰還促進を進めようとしている」と訴えた。その上で「次々支援が打ち切られる危機感の中、全国の避難者が連携しなくては」と結束を呼び掛けた。
三人の子どもがいる福島市の主婦押山靖子さん(40)は「放射能を気にするなら福島から出ていけば」「自主避難は税金の無駄」と言われ、子どもの健康への不安を口にできなくなったという。「事故から四年半たった今も安心できる場所で育てたいという思いが強くなっている」と涙を流した。
福島市から京都市に小学生の娘と避難した主婦(53)は「住宅支援を打ち切るのは、血の通った人のすることでしょうか」と声を詰まらせた。
市民会議が、被災者らに支援法について聞いたところ、国の責務、被災者らの意見の反映などが「まったく実現できていない」としたのが八~九割に上ったという。メンバーの満田夏花(みつたかんな)さんは「住宅支援打ち切りなど兵糧攻めで帰還促進している。人間を無視して復興が進められている」と訴えた。
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