2015年6月22日国際環境NGOグリーンピーススタッフブログhttp://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/
こんにちは。核/エネルギー担当の鈴木かずえです。
この法律は、原発事故で汚染された地域から、避難する・残る・戻る、など当事者がどう決めても、それが尊重され、被ばくを避ける支援を受けることができる、と謳っています。
けれども、実際は、賠償や住宅支援などの打ち切りが次々と発表されるなど、この法律無視の状態が続いています。
この現状をどうにか、打開しようという意思のもと、子ども・被災者支援法市民会議*が、シンポジウムを開きました。(準備に奔走してくださったみなさま、ありがとうございました)
シンポジウムでは、研究者、弁護士、NGOから、チェルノブイリ事故との比較や福島県中通での親子の生活変化調査、千葉・茨城の意識調査や打ち切りが発表された住宅支援の現状について報告がありました。(資料が「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」のホームページに掲載される予定です)
ジャーナリストのまさのあつこさんが主に研究者らの発表についてまとめています。
また、シンポジウムのもようはUPLANさんの動画をぜひ、ご覧ください。
ここでは、主に当事者の声をまとめました。
支援法が無視されているのは、政府の痛いところを突いているから
河﨑弁護士(SAFLAN「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」)
この法律が「安全か危険かは行政が決め」たい、低線量被ばくは無視したいという政府の、痛いところを突いているからです。
政府の安全キャンペーンの中で子どもを守る闘いが続いている
福島県在住の当事者の発言より
今は、西日本の野菜を取り寄せたり、水道水を飲ませないようにしています。
そんなに放射能を気にしているのなら福島からでていけばいいのにと言われます。。
除染前は外でも毎時3マイクロシーベルト、除染の後でも、0.3マイクロシーベルト。
震災前の10倍の値です。
4年が経っても、移住したいという気持ちでいます。
放射能を気にしない以前のくらしに戻りたい、弱い弱い自分に負けそうになります
そんな気持ちの親が福島にたくさんいます。
政府は、復興、復興といいますが、わたしの中では311以降、変わっていません。
安全キャンペーンの中で子どもを守る闘いが続いています。
出会いは人を変え、世の中を変える。声をかけてください。
(京都に避難の当事者の方)
原発事故前はふつうの主婦でした。
今は避難者住宅で自治会活動をしており、地域の方々とともにコミュニティを形成しつつあります。
「住宅支援延長」の知らせがなく、当事者が声を上げなければと京都から福島に要請に行きました。
住宅支援延長を求める私たちに、福島県の避難者支援課の主幹は、
「お気持ちはわかってますから。私もまた福島県民です」と繰り返すのみ。
その二日後に、住宅支援終了という発表がありました。
原発事故で被災し、失業し、傷ついた人が、社会に出られる態勢もありません。
唯一の支援である住宅支援を打ち切ろうとは、血の通った人間がやることでしょうか。
現在の支援は災害救助法にもとづいての、あくまで応急のものです。
原発のような長期被害を想定したものではありません。
FoEの満田さんが動いてくれました。
原発事故により多くのものを失いましたが、行動することにより、出会いがありました。
出会いは人を変え、世の中を変えると感じています。
この映像を見ている方、ぜひ、わたしたちに声をかけてください
小さくてもいい、おかしいということは声をあげましょう
新しい時代をつくりましょう。
当事者の声を聴かず、聞いても反映させず、人間無視の復興が進んでいる
(FoE Japan 満田さん)
特に酷いのは、「意見の反映」。当事者の声を聴かず、聞いても反映させず、人間無視の復興が進んでいます。
(同会呼びかけ人の中手さん)
最後に、福島から北海道に移住された後も、「避難の権利」を求めて運動しておられる中手聖一さんから、今、準備が進められている避難者の全国組織について、呼びかけがなされました。
連絡先は hinannokenri@yahoo.co.jp です。
あなたにできること
東京電力による福島原発事故で避難された方は、全国にいらっしゃいます。
また、支援グループもたくさんあります。支援者組織一覧(津波被災者支援含む)
会に顔を出してみる、など、小さなことでもかまわないので、関わりませんか?
「出会いが人を変え、世の中を変える」
私もそう実感しています。
*グリーンピースは、「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」の運営団体です。
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