http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150616/k10010115601000.html
東京電力福島第一原発の事故で拡散した放射性物質が、除染していない森林から飛散するのではないかという住民の懸念を受け、環境省が福島県内で調査した結果、住民の生活圏に影響を与える放射性物質の飛散は確認されなかったとする報告を公表しました。
福島第一原発の事故を受けて環境省は福島県内の森林で原則として住民の生活圏から20メートルの範囲に限定して除染を行い、それ以外の大部分は除染していません。
このため、住民の間で森林から放射性物質が生活圏に飛散するのではないかという懸念があることから、環境省は福島県田村市の2か所で去年から調査を行い、15日、東京都内で開かれた検討会で中間報告が公表されました。
それによりますと、森林の方向から吹く風によって周辺の放射線量の上昇は確認できなかったうえ、空気中の粉じんの放射性物質の濃度はほとんどが機器の検出限界値以下で、検出しても事故前と同じ程度かわずかに上回るレベルにとどまったということです。
このため、報告では森林から生活圏に影響を与えるような放射性物質の飛散は確認されなかったとしています。
また、福島県内で登山や山菜採りなどをした場合にどの程度、被ばくするかを試算した結果、最も高い場合でも年間0.14ミリシーベルトと一般の被ばく限度とされる値の7分の1程度にとどまるとする結果も公表しました。
環境省は今後も調査を継続し、森林の除染の方針を決めることにしています。
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