2015/07/05

消費者に届け「食の安心」 風評払拭を模索、県がPR /福島

「(国の安全)基準100Bq/kgを超えていないからといって安全とは言えません」「福一由来の放射性物質が含まれている限り、風評被害ではなく、実害です」何度も書いているようですが。生産者の苦労を思いやって応援することと、食べるかどうかを選択することは別です。ただ、夏野菜は、放射能汚染が少ない野菜が多いので、厳しく測定してもNDであるという表示をすれば、心から応援する気持ちで、購入を選択できるのにと思います。 子ども全国ネット)

2015年07月05日  毎日新聞
http://sp.mainichi.jp/area/fukushima/news/20150705ddlk07040175000c.html

原発事故を受け、県は食品の放射性物質の検査を続け、安全性のPRを進めている。基準を上回るケースは減っているものの、福島産の買い控え傾向は残る。内堀雅雄知事は「風評払拭(ふっしょく)に特効薬はない。さまざまな局面で丁寧に説明することが王道だ」としており、消費者に安心を届けようと模索が続く。

「1カ月に1回は全ての商品を放射性物質の検査に出しています。基準を超えていないので安全です」。3月末、いわき市のトマト農園。日が差し込むビニールハウスの中で、首都圏から訪れた約40人が職員の説明に聴き入っていた。

県が企画した「首都圏消費者交流ツアー」。食と放射線に関する正確な知識を身につけてもらおうと昨年8月から始め、農産品や加工品の生産者を訪れたり検査を見学したりしている。

ハウスで栽培されたトマトを試食した参加者らは「おいしい」「甘い」と笑顔に。埼玉県草加市から訪れた会社員の長沼里美さん(22)は「まだ(生産者は)苦労していると分かった。スーパーで福島県産を見つけたら買いたい」。直売所でトマトを購入しバスに乗り込んだ。

全国9位の収穫量を誇るトマトをはじめ、県が昨年度に実施した野菜・果物5850件のサンプル検査では、放射性セシウムが食品基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えたものはゼロ。他の農水産物や加工品も調べており、安全性を確認してから出荷している。

県内ではコメの全量全袋検査が続き、14年産は事故後初めて、全約1000万袋で基準値超えが出なかった。コープふくしま(福島市)が14年7月〜15年2月に県内の100世帯で実施した調査でも、食事に含まれるセシウムの量は全世帯で1キログラム当たり1ベクレルを下回った。ただ見えない放射線への不安から、福島県産品への風評は根強い。消費者庁の調査では、17・4%が福島県産品の購入を「ためらう」と回答。名産のモモも、1キログラム当たりの価格が358円と、全国平均の7割にも満たない。

こうした状況を打破しようと、県は風評・風化対策の強化戦略を策定中だ。「顔を見て直接言葉を重ねると伝わる」(内堀知事)との思いから情報発信に力を注ぎ、民間企業や経済団体と連携し、食堂での県産食材の使用促進などで販路の拡大を図る。県の担当者は「安全安心だけでなく、おいしさや生産者の努力も伝えていきたい」と意気込んでいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿