2015年10月22日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151022-022142.php
シイタケ栽培などに使う「キノコ原木」をめぐり、県が11月下旬から原木を破壊しなくても放射性物質を調べることができる「非破壊式」の測定装置を使った検査をスタートすることが21日、分かった。本年度は会津地方と中通りに計3台を設置する。県は今後、機器を増やす計画で、原木の全量検査体制が動きだす。
非破壊式の検査体制の導入方針は同日に東京で開いたセミナーで明らかにした。キノコ原木は、コナラなどの広葉樹を長さ90センチ程度に切り出したもので、キノコの菌を植え付けて栽培する「原木栽培」に用いられる。本県は東京電力福島第1原発事故前には全国3位のキノコ原木生産量を誇り、県外に販売する「移出量」では全国1位だったが、事故後は生産量、移出量ともに低迷している。
キノコ原木の放射性物質の国の基準は1キロ当たり50ベクレルとなっている。これまでは、生産したキノコ原木の中からサンプルを選び、粉々にするなどして放射性物質を計測していた。今回導入する機器では長さ90センチ、太さ10センチ程度の原木を破壊することなく、1台につき1時間100本の計測が可能になる。作業効率が上がるだけではなく、原木一本一本の安全性の確認が可能になる利点がある。検査下限値は1キロ当たり12.5ベクレルとなる見通し。
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