2015/10/22

がん死亡リスク、低線量被ばくでも増加 欧米の原発作業員分析

2015年10月22日 日本経済新聞
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASDG21H9M_S5A021C1CR0000/

欧米の原子力施設で働く30万人以上を対象にした疫学調査で、100ミリシーベルト以下の低線量被曝(ひばく)でも線量に応じてがんによる死亡リスクが増えたとする分析結果を、国際チームが22日までに英医学誌BMJに発表した。

国連科学委員会などは被曝線量が100ミリシーベルト以下では明確な発がんリスク上昇を確認できないとの見解を示している。

チームは100ミリシーベルト以下でも白血病のリスクが上昇するという調査結果を既に発表。英国、米国、フランスの原発などで1944~2005年の間に1年以上働いた約30万8300人のうち、白血病以外のがんで死亡した1万9064人について分析した。

分析の結果、被曝がなくてもがんで死亡する可能性を1とした場合、1ミリシーベルトの被曝ごとに1万分の5程度死亡リスクが上昇すると推計され、上昇率は高線量のデータと同程度だったという。1万9064人のうちでは、209人が被曝により増えたがん死と推定されるとしている。〔共同〕

0 件のコメント:

コメントを投稿