2015年10月24日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201510/CK2015102402000164.html
高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の処分場(長期管理施設)候補地がある塩谷町は、環境省が処分場計画に関するダイレクトメールを町の全世帯へ送ったことを受け、「町民を動揺させ、不安をあおる行為」として抗議文を送った。二十六日には、見形和久町長らが同省を訪れ、国が候補地で豪雨による冠水の跡を確認したのに、処分場の不適地だと認めなかったことに抗議する予定。
環境省は九月下旬、処分場計画に関する地元説明会が町の反対で開催できない現状を踏まえ、処分場への疑問や意見を受け付ける手紙を、返信用封筒とともに町民へ郵送。町役場や住民でつくる反対同盟会には、複数の町民から「どのように応じたらいいのか」などの声が寄せられた。
抗議文は今月二十二日付で環境省に郵送。見形町長は、候補地の詳細調査や、その前段となる説明会を拒否し続けている理由として、「国の詳細調査を受け入れた場合、必ず最終的な候補地として塩谷町が提示される」と認識していることを挙げた。
町はこのほか、国が十四日に候補地で豪雨の痕跡を調べた後、丸川珠代環境相が「対策を講じれば被害を防げる可能性がある。(処分場として)不適とは言い切れない」とした点も問題視。環境省で二十六日、井上信治副大臣に直接、処分場計画の安全性についての考えをただすという。 (大野暢子)
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