(福島第一原発の事故で放出された放射性核種の全体に占める比率では、確かにストロンチウムの値は小さくなっています。けれども、大きな放出は何度かあり、その都度、どの地域に大きな影響が及んだのかも違いますし、おそらく核種の比率も違うに違いありません。また、動植物に取りこまれた場合の動態の違い、粘土質による吸着の度合い、何も知らされてない中で、食品基準は、この比率が前提になっていますから、それを元に安心を説得しても信頼を得るのは難しいと思わざるを得ません。信頼を得るには、まずは相当数を測定し、公表することから始めるしかないはずです。 子ども全国ネット)
2015年10月18日 福島民友
http://www.minyu-net.com/kenkou/housyasen/FM20151018-021158.php
内部被ばくの主な原因は汚染された食品の摂取です。汚染を防ぐために、食品の基準値「セシウムで1キロ当たり100ベクレル」が設定されています。「セシウムで」と書かれていますが、この基準値は、計測にやや手間のかかるストロンチウムなど他の放射性物質の影響を考えない、ということではありません。
現在存在している放射性物質のうち、われわれの身体に入ってしまうかもしれない放射性物質の圧倒的大部分はセシウムですが、他の放射性物質に関しては、セシウムに比べてどの程度の「割合」で存在するかが分かっています。
例えばストロンチウムはセシウムの約千分の1の存在量です。
このセシウムの食品基準値は、その割合を用いて他の放射性物質の影響も計算し、セシウム以外の放射性物質をひっくるめても、年間で人体への影響が1ミリシーベルト以下になるように設定されています。
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